ハクビシンの食べ物とは?果物・野菜などの好みや食害対策を徹底解説

日本に生息する唯一のジャコウネコ科の動物で、近年では市街地でも目撃されるようになったハクビシン。甘い果物や野菜を好んで食べる雑食性の動物として知られています。

ハクビシンの食べ物とは?果物・野菜などの好みや食害対策を徹底解説 ハクビシン1

しかし、ハクビシンの食欲は人間の畑や果樹園に大きな被害をもたらしているのが現実です。

 

この記事では、ハクビシンの好む食べ物や食害対策について徹底的に解説していきます。

ハクビシンとはどんな動物か?特徴や生態を知ろう

ハクビシンは、東南アジアから日本に移入された外来種と考えられています。その名の通り、額から鼻にかけて白い線があることが特徴です。ここでは、ハクビシンの生態について解説します。

ハクビシンの分布や生息地

ハクビシンは中国南部を中心に、東南アジアや南アジアに広く分布している動物です。台湾やインドネシアの島々にも生息しています。また、日本では本州の東半分と四国に多く見られるほか、北海道でも局所的に記録があります。

 

ハクビシンは、低地から山地までさまざまな環境に適応できる動物で、市街地や農村地帯にも出現します。木登りが得意で、樹上で果実や種子を採食するほか、樹洞や岩穴、人家の屋根裏などを巣穴にしているのが特徴です。

ハクビシンの外見や体の特徴

ハクビシンは、ネコのような体つきで鼻筋が長い動物です。体長は51〜76cm、尾長は40〜60cm、体重は2〜6kgほど。オスとメスで体長の差はありません。

 

柔らかく長い体毛で覆われており、体色は明褐色や暗褐色で個体変異が大きく、耳や首、手足は濃色や黒色です。尾は全体もしくは先端が黒いですが、南方系の個体では尾の先端が白いこともあります。

 

額から鼻先にかけて白い線が入ることが特徴的ですが、不明瞭な個体もいます。足指の数は前後共に5本。足指の数が4本のタヌキなどと足跡を見分けるのに役立ちます。

ハクビシンの繁殖や食べ物について

ハクビシンは雑食性で、果実や種子を中心に、小動物や昆虫、魚類、残飯なども食べます。食べ物のなかでも果実を好み、熟した果実や野菜などを見つけると毎夜同じ路を辿って侵入することから、獣道が形成されます。

 

ハクビシンは食べ物を一口かじって気に入らなければ食べるのをやめてしまい、もっと好きな食べ物を見つけようと次から次へと畑を荒らしていくのが特徴。しかし、荒らすといっても木をなぎ倒したり、果実を全て食べつくすということはせず、木に生っている状態で果実を少しかじるだけという地味な被害をもたらします。

 

ハクビシンは夜行性で、昼間は樹洞や岩穴、人家の屋根裏などで休憩し、夜になると樹上で果実や種子といった食べ物を採食します。

 

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ハクビシンが好む果物とは?果樹園や家庭菜園に及ぼす影響

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果物好きのハクビシンは、果樹園や家庭菜園にとっては大きな悩みの種となっています。ハクビシンがどんな果物を食べるのか、そしてどんな被害が起こるのか、対策方法はあるのかなどについて、詳しく見ていきましょう。

ハクビシンが食べる果物の種類や好み

ハクビシンは、以下のように甘くて柔らかい果物を好みます。

 

  • ブドウ
  • ミカン
  • バナナ
  • イチジク
  • イチゴ

 

リンゴやナシなど歯ごたえのある果物も食べますが、他に食べ物の選択肢があれば優先度は低くなります。また、柿が狙われることもありますが、完熟するまで硬くて酸っぱいため、熟したものだけを選んで食べます。

ハクビシンが果物を食べる理由や食べ方

ハクビシンが果物を食べる理由は、主に二つあります。一つ目は栄養価が高いからです。果物には糖分やビタミンなどが豊富に含まれており、ハクビシンにとって必要なエネルギーや健康維持に役立ちます。特に冬場はエサが少なくなりますので、果物は貴重な栄養源となります。

 

二つ目は味覚の問題です。ハクビシンは甘党であり、甘くてジューシーな果物を美味しく感じます。また、柔らかい果肉は歯ごたえも良くて食べやすいです。人間と同じように、ハクビシンも好き嫌いがありますし、美味しいものを食べたいという欲求があります。

 

ハクビシンが果物を食べるやり方は、主に二通りあります。一つ目は木登りして直接摘み取って食べる方法です。ハクビシンは運動神経が良くて木登りやジャンプが得意です。電線を綱渡りするように移動したり、木から木へ飛んだりします。そのため、高い位置にある果実も容易に手に入れられます。

 

二つ目は地面に落ちた果実を拾って食べる方法です。ハクビシンは夜行性であり、昼間は木の洞や天井裏などで休んでいます。そのため、夜になってから活動し始めますが、その頃にはすでに鳥や虫などによって落とされた果実が地面に散らばっていることがあります。ハクビシンはこういった果実を見つけて食べますが、熟したものだけを選んで食べるのが特徴です。

ハクビシンによる果物の被害事例や対策方法

ハクビシンによる果物の被害は、果樹園や家庭菜園にとって深刻な問題です。ハクビシンは一度にたくさんの果物を食べるわけではなく、少しずつかじって回ります。そのため、一つの木や畑から多くの果物が食べられてしまいます。

 

また、ハクビシンは糞尿をすることで自分のテリトリーを主張しますが、これが果物や木に付着すると品質や生育に悪影響を及ぼします。

 

このような被害を防止したいときは、以下のような対策方法を参考にしてください。

 

対策方法詳細メリットデメリット
防護柵や金網で囲むハクビシンが侵入できないように上下左右を覆う物理的に防ぐから効果がある費用がかかる

 

見た目が悪い

忌避剤や超音波装置で威嚇するハクビシンが嫌うニオイや音で寄せ付けないようにする費用が安い

 

見た目に影響しない

効果が個体差や環境によって変わる

 

慣れられる可能性がある

箱罠で捕獲するハクビシンの鉱物を餌にして箱罠に誘い込む確実に捕まえることができる鳥獣保護法の規制がある

 

捕獲後の処分が面倒

 

他の動物も捕まえてしまう可能性がある

 

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ハクビシンを駆除する方法とは?効果的な罠や忌避剤の使い方

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ハクビシンを駆除する方法として、罠や忌避剤を使うことができますが、駆除する際には注意点や法律もあります。ここでは、ハクビシンの駆除に関して徹底的に解説します。

ハクビシンを捕獲する罠の種類や設置方法

ハクビシンを捕獲する罠には、主に箱わなやかごわな、網わなや張り子わなの2種類があります。それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。

ハクビシン用の箱わなやかごわなのメリットとデメリット

箱わなやかごわなは、ハクビシンが中に入ると扉が閉まって出られなくなる仕掛けの罠です。餌を入れておくことで、ハクビシンを誘い込むことができます。

 

箱わなやかごわなを設置するメリットは以下の通りです。

 

  • ハクビシンを生きたまま捕獲できる
  • ハクビシン以外の動物や人に危害を与えない
  • 設置や回収が簡単

 

一方、デメリットは以下の通りです。

 

  • ハクビシンが罠に慣れてしまう可能性がある
  • 捕獲したハクビシンの処分に困る
  • 罠が大きくて場所を取る

 

ハクビシン用の網わなや張り子わなのメリットとデメリット

網わなや張り子わなは、ハクビシンが通りかかると引っ掛かって動けなくなる仕掛けの罠です。木の枝や電線に設置しておくことで、ハクビシンを捕まえることができます。

 

網わなや張り子わなのメリットは以下の通りです。

 

  • ハクビシンを確実に捕獲できる
  • ハクビシンが罠に慣れない
  • 罠が小さくて場所を取らない

 

一方、網わなや張り子わなのデメリットは以下の通りです。

 

  • ハクビシンに怪我をさせる可能性がある
  • ハクビシン以外の動物や人に危害を与える可能性がある
  • 設置や回収が難しい

 

ハクビシンを寄せ付けない忌避剤の種類や効果

ハクビシンを寄せ付けない忌避剤には、主に匂いや音、味や刺激によってハクビシンを嫌がらせるものがあります。それぞれの種類や効果を見ていきましょう。

ハクビシンが嫌う匂いや音の忌避剤

ハクビシンは嗅覚が発達しているので、ニンニクや唐辛子、石油、木酢液などの強い匂いを嫌います。また、オオカミやイヌなどの天敵の尿や毛も忌避効果があります。

 

これらの匂いを発する忌避剤をハクビシンの侵入経路や巣穴に設置することで、ハクビシンを遠ざけることができます。

 

また、ハクビシンは聴覚も発達しているので、人間の声や犬の吠え声、ラジオや音楽などの音にも敏感です。こういった音を発する忌避剤をハクビシンの生息地に設置することで、ハクビシンを驚かせて逃げさせることができます。

ハクビシンが嫌う味や刺激の忌避剤

ハクビシンは味覚も発達しているので、苦味や辛味、酸味などの味を嫌います。また、刺激性のある成分や物質にも敏感です。

 

こういった味や刺激を発する忌避剤をハクビシンの餌や食害対象に塗布します。すると、ハクビシンは不味かったり痛かったりして食べることを諦めてくれます。

ハクビシンを駆除する際の注意点や法律

ハクビシンは鳥獣保護法で保護されている動物であり、許可なく捕獲や駆除をすることは法律で禁止されています。ハクビシンを捕獲や駆除をする場合は、都道府県知事や市町村長から許可を得るか、狩猟免許を取得しておこなう必要があります。

 

また、ハクビシンは外来種法で特定外来生物に指定されている動物で、飼育や移動、放流なども禁止されています。もしハクビシンを捕獲した場合は、速やかに専門業者に引き渡すことが重要です。

ハクビシンの被害を防ぐために知っておきたいこと

ハクビシンが好む食べ物や食害対策について解説しました。

 

ハクビシンは人間にとって厄介な害獣ですが、正しい方法で対処すれば被害を防ぐことができます。しかし、本記事で紹介した対策は一時的なもので、根本的にハクビシンの被害を防ぐにはプロの害獣駆除が必要です。

 

ハクビシンの駆除は自分でおこなうと危険な場合もあるため、お困りの際は駆除ザウルスにご相談ください。

駆除ザウルス公式HP
害獣・害虫駆除の専門会社・駆除ザウルス

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コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。