ハクビシンが犬の餌を食べるのはなぜ?人やペットに危険な害獣の対策
ハクビシンは、日本では外来種として知られる動物です。人間の生活圏に侵入し、家や畑などに被害を与えることがあります。
特に、ハクビシンは犬・猫などの餌を食べることが多く、ペット(犬・猫)とのトラブルに発展することもあることから、注意が必要な害獣として認知されています。
この記事では、ハクビシンが犬の餌を食べる理由や、人間やペット(犬・猫)を守るための対策法についてご紹介します。
目次
ハクビシンが犬の餌を食べる理由
ハクビシンが犬の餌を食べる理由は、ハクビシンの食性に関係があります。ハクビシンは、果物や野菜などの植物性の食物を好む一方で、小動物や昆虫などの動物性の食物も食べる雑食性の動物です。
ハクビシンは、自分の住む環境に合わせて食べ物を選ぶことができるため、生き残る能力が高いと言われています。人間が捨てた生ごみや、ペット(犬・猫)の餌なども簡単に手に入れてしまいます。
なかでも犬の餌は、ハクビシンにとって栄養価が高く、おいしい食べ物となるのです。ハクビシンは、犬の餌を食べることによって自分のエネルギーを補給し、生存に必要なカロリーを得ています。
ハクビシンが人やペットに危険な理由
ハクビシンが犬の餌を食べられるような環境は、人間やペット(犬・猫)に危険を及ぼす可能性があります。
ハクビシンが人間やペット(犬・猫)に危険な理由は、以下の3つに分けられます。
①感染症のリスク
ハクビシンは、以下のような感染症の媒介者となることがあります。
- 狂犬病やエキノコックスなどの寄生虫
- ライム病などの細菌
- タヌキジステンパーやパルボウイルス感染症など
ハクビシンが噛んだり引っ掻いたりした際に、上記の病原体が人間やペット(犬・猫)に感染することがあります。感染した場合、発熱や嘔吐、下痢、けいれんなどの症状が現れることがあります。中には死に至ることもあるため、十分な注意が必要です。
懸念すべきは疥癬症(かいせんしょう)
ハクビシンは、人や犬などのペットに影響を与える「疥癬症(かいせんしょう)」として知られるヒゼンダニの被害を受けやすい生物です。この寄生虫による皮膚病は、高い感染リスクを伴い、ヒゼンダニが皮膚に寄生すると卵を産み、角質層に潜り込んで水ぶくれを引き起こします。
ペットとの親密な関係は、ハクビシンの飼い主にとって特に注意が必要です。定期的な健康チェックや清潔な環境の維持は、ヒゼンダニ感染のリスクを軽減するために欠かせません。また、感染が疑われる場合は、速やかに獣医師の診断と治療を受けることが不可欠です。
②物理的な被害
ハクビシンはテリトリーの保護や餌の奪い合いの際に攻撃的な行動を示すことがありますが、その歯や爪は鋭利です。人間やペット(犬・猫)が噛まれたり引っ掻かれたりしてしまうと、深刻な被害が生じる可能性もあります。
ハクビシンとの接触は慎重に行い、ペット(犬・猫)の安全を確保するための対策が必要です。
③生活環境の悪化
ハクビシンなどの害獣たちは、人々の居住空間にも影響を与える可能性があります。家の屋根裏や天井裏に潜むことがあり、その存在は走り回る音や糞尿の臭いで感じられます。
さらに、害獣は家の壁や天井を噛んだり引っ掻いたりして、住居の構造にダメージを与えることがあります。生活環境の悪化はもちろんのこと、修繕費用もかさんでしまうなど良いことはありません。
ハクビシンから人やペットを守る方法
ハクビシンによる人間やペット(犬・猫)への危険を防ぐためには、ハクビシンを家に侵入させないようにすることが大切。以下5つの方法が有効です。
対策方法 | 有効性 | 難易度 |
侵入口をふさぐ | 高 | 中 |
エサになるものを片づける | 中 | 低 |
忌避剤を使う | 高 | 高 |
超音波を使う | 中 | 中 |
ブザー音など大きな音を使う | 中 | 高 |
①侵入口をふさぐ
ハクビシンを家に侵入させないためには、いくつかの対策を講じることが必要です。
ハクビシンは、小さな隙間からでも家に入り込むことができるので、通気口や換気口などの穴を金網や板などでふさぎます。金網や板は、ハクビシンが噛みついても壊せないように、丈夫なものを選びましょう。
また、屋根裏や天井裏に入り込まれないように、軒下や壁の隙間も確認しておきましょう。ハクビシンは、木登りや綱渡りを得意としていることから、家の周りの木や電線などを利用して家に侵入することもあります。
家の周りの木は、枝を切って家から離れた位置に置くなどして、ハクビシンの侵入経路を断ち切りましょう。
②エサになるものを片付ける
人間の生ごみやペット(犬・猫)の餌などを食べることがあります。ハクビシンは餌になるものを見つけると、家に近づいてきて住み着いてしまう可能性が高くなります。
- 生ごみは袋に入れて口をしっかり閉じる
- ゴミ箱はフタをロックしたり、重しを置いたりする
- ペット(犬・猫)の餌は、家の中で与えるor外で与えたらすぐに片付ける
ハクビシンが餌になるものを見つけられないようにすることで、家に興味を持たせないようにしましょう。
③忌避剤を使う
ハクビシンが毛嫌いするにおいを出す忌避剤を使うのも効果的です。ニンニクやトウガラシ、木酢液、動物の尿、石油系のニオイなどを嫌がります。
嫌いなにおいを出す忌避剤をハクビシンが侵入しそうな場所に置くことで、ハクビシンを遠ざけることができます。
忌避剤は、市販のものを使うこともできますが、自分で作ることもできます。例えば、ニンニクやトウガラシを水に浸して煮詰めた液体をスプレーに入れて、家の周りに吹きかけるという方法があります。
忌避剤を使う際は、ペット(犬・猫)がいる場合には注意が必要です。ペット(犬・猫)もハクビシンと同じように、忌避剤のニオイを毛嫌いすることがあります。ペット(犬・猫)が近づかないように、忌避剤を置く場所や量を調整しましょう。
④超音波を使う
ハクビシンの嫌いな音を使用するのも効果があります。中でも人間には聞こえない高周波音を発する超音波を活用して、ハクビシンなどの動物を寄せ付けないようにできます。
動物は聴覚が発達しており、超音波は害獣にとって不快極まりないものです。価格も1,000円台から手に入り、設置も簡単。ただし、効果がなくなる可能性があるため、ハクビシンが慣れてしまわないよう、定期的な設置場所の変更が求められます。
⑤ブザー音など大きな音を使う
ハクビシンの侵入を防ぐために、ブザーを利用することも効果があり対策が可能です。商品を選ぶ際は、センサーが搭載されたものを選びましょう。害獣の侵入を感知すると音や光を発生させて害獣を追い出してくれます。
ブザーのセンサーは高度で、ハクビシンなどの害獣を確実に検知します。音や光は害獣をびっくりさせ、その存在を警戒させる効果があります。ただし、注意が必要なのは、ブザーが発する光や音が近隣に住む人々に迷惑をかける可能性がある点です。
特に、住宅密集地域では慎重に使用する必要があります。光が眩しい場合や、発する音が大きすぎる場合は、隣家の住民に迷惑をかけないように心掛けましょう。また、すぐそばに住宅がある場合、使用の可否を確認することが重要です。
ハクビシンに遭遇したらどうすればいい?駆除や捕獲が禁止されている理由と対策法
ハクビシンは、日本には本来生息していなかった外来種の動物です。ハクビシンなどの害獣は、人間の住む場所にも進出し、家や作物などに被害をもたらすことがあります。特に、ハクビシンは犬・猫の餌に興味を示すことが多く、ペット(犬・猫)との衝突になることもあります。
ハクビシンは、人やペット(犬・猫)を咬んだり引っ掻いたりすることもあるので、危険です。ここでは、ハクビシンに遭遇したらどうすればいいのか、駆除や捕獲が禁止されている理由と対策法について紹介します。
駆除や捕獲が禁止されている理由
ハクビシンに遭遇したら、以下の3つのことは絶対にやってはいけません。
- 勝手に殺傷したり捕獲したりすること
- エサをやってなつかせること
- 近づいたりむやみに触れたりすること
害獣に遭遇したら、勝手に殺したり捕獲したりしてはいけません。
なぜなら、「鳥獣保護管理法」によって駆除及び捕獲などが禁止されているからです。
ハクビシンを含む害獣の捕獲には、環境大臣または都道府県知事の許可が原則として必要となります。
では、実際に害獣に遭遇してしまったときはどうすれば良いのでしょうか。
ハクビシン発見時の適切な対処法
害獣を見つけた場合、まずは冷静に対処することが大事です。手を出すことは避け、ただちに専門業者に連絡してプロの助けを仰ぐべきです。
害獣が家に潜り込むと、騒音や排泄物、害虫の発生などで住環境が悪化し、健康被害も考えられます。専門業者は生態や行動パターンを理解し、迅速で安全な対策を講じてくれます。
害獣が住み着いている場所を放置すると、被害が深刻化する可能性があるため、早めの対応が重要です。
効果的な対策でハクビシンを追い払おう
ハクビシンを追い払うには、ハクビシンが嫌う音や匂いなどを用いた対策も効果的です。ただし、どの退治策も一時の効果しかなく、完全にハクビシンを追い出したり追い払ったり寄せ付けないようにすることは難しいものです。
そこで、ハクビシンを見かけた際は、家に侵入させないよう対策を講じるべくプロの力を借りましょう。専門家はハクビシンの生態を理解し、侵入経路や巣を見つけて効果的な対策を講じます。
早い段階での対応で、害獣による被害を未然に防ぎます。もしハクビシンの存在に気づいたら、いつでも駆除ザウルスにご相談ください。24時間365日対応しており、ハクビシンの駆除から殺菌、消毒までトータルにサポートいたします。安心してご相談ください。