ネズミの巣、その特徴と対処方法
ネズミの巣は家だけでなく、人やペットなどに深刻な被害をもたらす可能性があります。
こちらではネズミの巣の特徴や見つけ方、種類ごとの巣の違い、巣が作られやすい場所、そして安全かつ効果的な駆除方法まで、幅広く紹介します。
目次
ネズミの巣の種類と特徴:ハツカネズミ、クマネズミ、ドブネズミの比較
ネズミの種類によって巣の作り方や特徴が異なります。
以下詳細を見ていきましょう。
種類 | 巣の特徴 | 好む材料 | 巣の大きさ | 巣の場所 |
ハツカネズミ(家ネズミ) | 小さな球状、入り口が小さい | 紙、布、綿など柔らかい素材 | 直径10~15cm程度 | 家屋内 |
クマネズミ(屋根裏ネズミ) | 比較的大きく、複数の出入り口あり | 木くず、断熱材 | 直径20~30cm程度 | 家屋内、特に屋根裏 |
ドブネズミ | 複雑な地下トンネル、大きな入り口 | 土、植物の根、様々な材料 | 広範囲に及ぶ | 主に地面、時に屋内 |
ハツカネズミ(家ネズミ)
家屋に巣を作る小型ネズミで、小さな球状の巣を作る傾向があり、直径は通常10~15cm程度です。
紙、布、綿などの柔らかい材料を好み、これらの素材を細かく裂いて巣を作ります。
巣の材料例
- 紙類:新聞紙、ティッシュ、段ボールなど
- 布類:古着、タオル、カーテンの切れ端など
- 植物性繊維:乾燥した草、葉、木の皮など
- 人工素材:断熱材、プラスチック繊維、ビニール片など
巣の入り口は比較的小さく、ネズミの体がちょうど通れる程度の大きさで、巣穴を見つけにくいのも特徴の一つです。
クマネズミ(屋根裏ネズミ)
こちらもハツカネズミと同様に家屋に巣を作りますが、前者より比較的大きな巣を作り、複数の出入り口を設けるのが大きな特徴です。
巣の直径は20~30cm程度になることもあります。木くずや断熱材を好んで使用し、これらの材料を巧みに組み合わせて頑丈な構造の巣を作ります。
巣の周囲に食べ物の貯蔵場所を作り、巣全体の規模が大きくなる傾向があります。
ドブネズミ
地面に穴を掘って巣を作ることが多く、複雑な地下トンネルを作ります。
屋外では土や植物の根を利用し、屋内では様々な材料を使用して巣を補強する器用な面があり、巣の入り口は比較的大きく、複数の出入り口や脱出路を設けることが特徴的です。
一つの巣にネズミは何匹住んでいる?
ネズミの巣に住む頭数は、種類や環境によって異なります
ハツカネズミ
通常、1匹の雌と4~7匹の子ネズミが一つの巣に住んでいます。
この家族単位が、ハツカネズミの基本構成です。
繁殖期には、最大で10~12匹の子ネズミが生まれることもあります。ネズミの数が増えるのは環境が良く、十分な食料と安全な巣が確保されていると起こりやすくなります。
ハツカネズミの繁殖サイクルは非常に早く、約3週間で新しい世代が生まれます。そのため適切な対策を取らないと、短期間で個体数が急増する恐れがあります。
クマネズミ
クマネズミは1つの巣に5~10匹程度がいることが多くなりますが、巣を拡大していく習性があるため、大きな巣では、20匹以上の群れを形成することもあります。
ブネズミ
巣穴単位で居住し、10~15匹程度の群れで生活しています。居住の条件が良ければ、1つの巣穴に30匹以上が住むこともあります。
あくまで数字は目安です。食物の豊富さや生息環境によって大きく変動する可能性がある点に注意が必要です。
ネズミの巣が作られるのはどんな場所?
こちらでは、私たちの生活圏においてもっとも身近なハツカネズミが屋内で巣を作るケースについて解説します。
ハツカネズミは安全で暖かく、食料源に近い場所によく巣作りします。屋内では以下のような場所に巣を作ることが多いです。
- 壁の中:壁の隙間や断熱材の中
- 天井裏:暖かく、人目につきにくい天井裏
- 家具の裏や中:ソファやタンスの裏側や内部
- 台所周り:食料が豊富な台所の近くの隠れた場所
- 電気製品の中:暖かい電気製品の内部
ネズミの巣が見つかる具体的なシーンをいくつか挙げてみましょう。
1. 壁の中
壁紙の一部が膨らんでいるのに気づき、近づいて確認すると小さな穴が開いていた。そこから微かにネズミの鳴き声が聞こえた。
2. 天井裏
夜中に天井から物音がするため、懐中電灯を持って屋根裏に上がってみると、断熱材の一部が乱れており、その中にネズミの巣があった。
3. 家具の裏
大掃除の際にソファを動かすと、裏側に紙くずや布切れが集められた小さな球状の塊があり、近くには小さなネズミの糞が散らばっていた。
4. 台所周り
シンク下の収納スペースから異臭がするため確認すると、奥の隅に小さな巣があり、周囲に食べかすが散らばっていた。
5. 電気製品の中
使っていない古いオーブンを久しぶりに開けたところ、内部の断熱材の中にネズミの巣があり、電線が少し噛まれた跡もあった。
このように安全で暖かく、食料源に近い場所が選ばれやすいことがわかります。
場所別のネズミの巣処分方法
ネズミの巣を見つけたら放置せずに処分しなければなりません。
処分方法は巣の場所によって異なりますが、壁の中など処分しにくい場所に作られている場合、専門業者に依頼したほうが良いでしょう。
天井裏
天井裏の巣を処分する際は、防塵服を着て、マスクと手袋をして作業します。巣材を慎重に取り除き、殺鼠剤を散布後、入口を塞ぎます。
家具付近
家具の裏や中にある巣は、家具を移動し、完全に取り除く必要があります。除去した後は周辺を消毒し、再侵入を防ぐため隙間をふさいでください。
台所周り
台所周りに作られた巣の場合、まず食品を安全な場所に移した後、徹底的に清掃します。
ネズミの姿が見えないのであれば殺鼠剤や罠を設置し、捕獲しましょう。
電化製品
電気製品の中の巣は、電源を完全に切ってから行います。必要であれば製品を分解して取り除かなくてはならず、配線の損傷がある場合は、専門家に修理を依頼してください。
注意点として、処分後は必ず徹底的な清掃と消毒を行い、再発防止のため侵入経路を塞がなくてはなりません。
これらの方法を適切に実施することで、効果的にネズミの巣を処分し、再発を防ぐことができます。
ネズミの巣で被る家屋、人体、ペットへの悪影響
ネズミの巣が家で見つかった場合、以下のような悪影響があるため放置するのはおすすめできません。
家屋へのリスク
壁や天井、床などの構造物を噛んで破壊する可能性があります。家の構造に対してダメージを与えることもあり、その修理には多額の費用がかかる場合があります。
またネズミの巣作りの素材に断熱材や配管が使われてしまうと、その損傷によって家の機能性を損なわれます。断熱材へのダメージによってエネルギー効率が悪化し、光熱費の上昇につながる可能性があります。
火災リスク
ネズミが電気コードを噛むことで、火災のリスクが高まります。これは特に古い家屋や電気系統が古い建物で危険性が高くなります。
財産リスク
家具や衣類、書籍などを噛んだり、排泄物で汚染したりすることで家財、個人的な財産に対し損害が及びます。
人体への悪影響
ネズミが運ぶレプトスピラ症、サルモネラ症、ハンタウイルス肺症候群などによって健康被害が及ぶ可能性があります。
こうした感染症だけでなく、ネズミの糞尿や体毛によるアレルギー反応が出ることもあり、特に喘息やその他の呼吸器系疾患がある方に深刻な影響を及ぼすかもしれません。
ストレスやケガ
ネズミの出す音や存在そのものに対するストレスや不安感によって、睡眠や日常生活に支障をきたすケースがあります。
またネズミに噛まれたり引っかかれたりした場合、ケガや感染症のリスクがあります。
ペットへの影響
ネズミが運ぶ寄生虫や病気がペットに感染する可能性があり、犬や猫はネズミとの接触によって様々な病原体に曝露するリスクが高くなります。
ネズミとペットの接触によって、ペットが怪我をする可能性もゼロではありません。
加えてネズミの存在がペットにストレスを与えることもあり、食欲不振や異常行動などの問題につながる可能性を秘めています。
これらの理由から、ネズミの巣を発見した場合は速やかに適切な対策を取ることが重要です。
まとめ
感染症やアレルギーによる健康リスクの増大、家屋へのダメージや火災リスクなど深刻な被害をもたらす可能性が高いため、ネズミの巣を放置することは非常に危険です。
ネズミの巣を発見したら迅速かつ適切に対策を行いましょう。
私たち駆除ザウルスはネズミの生態や駆除方法に詳しく、安全に対処します。ネズミにお困りの際は、お気軽にご相談ください。