害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]

夜、電気を消したあと、天井裏から鳴き声がするような気がする。家の中で何かが動いているような足音がする……。これは、害獣が家屋に侵入しているサインです。

この記事では害獣の鳴き声や生態、自分でできる対策方法について解説したいと思います。

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]天井裏

天井裏から聞こえる鳴き声の正体

害獣にはそれぞれ固有の鳴き声があります。家の天井裏や床下に入り込むと、夜な夜な鳴き声を上げたり走り回ったりするので、不眠やノイローゼに陥ってしまうケースも少なくありません。

 

姿が見えない害獣でも、鳴き声や生態を把握することで種類の特定に役立ちます。毎晩同じタイミングで鳴くのであれば、録音しておくのもおすすめです。

家屋に侵入する害獣7種の生態と鳴き声

日本国内で「害獣」として扱われる動物は多数存在しますが、家の中まで侵入してくる害獣となると、種類は多少絞られます。

ここでは、住宅地でもしばしば目撃される害獣7種の生態や鳴き声についてまとめました。

①ハクビシンの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]ハクビシン

ハクビシンは東南アジアから台湾、インド、スマトラなどに生息するジャコウネコ科の生物です。

日本では昭和20年代から徐々に生息域を拡大し、現在では現在は大阪府、鳥取県、大分県、沖縄県を除く43の都道府県に生息しています。

 

体長はしっぽを含めて約90~110cm、体重は約3~4kgほど。身体だけだと小型犬や猫より多少大きいです。

「白鼻芯(ハクビシン)」の名前の由来にもなった、額から鼻先までの白い模様が特徴的です。

 

ハクビシンの鳴き声

ハクビシンは「キューキュー」や「キーキー」という甲高い声で鳴きますが、威嚇する時には「ガアー!」と大きく鳴くこともあります。

人間に攻撃をくわえることはまれですが、威嚇されている時は注意が必要です。

夜行性なので、夜になるとキューキューと鳴きながら天井裏を走り回ることが多く、そのタイミングで侵入に気づくケースも多々見られます。

 

ハクビシンの食性

木登りが得意なので、高い木の洞や家屋の天井裏に住み着くことが多いです。活動範囲は約70ヘクタールと非常に広く、オスのほうがより広範囲に行動する傾向があります。

ハクビシンは基本的に雑食ですが、甘い果実や野菜が鉱物です。そのため、サクランボやリンゴなどの果樹や家庭用菜園が被害を受けるケースが多く報告されています。

電線を渡って庭に侵入することもありますが、ネズミやアナグマのように穴を掘ることはしません。

 

②イタチの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]イタチ

日本に生息しているイタチ属4種7亜種のうち、住宅街で被害が報告されているのは在来種のニホンイタチと、外来種のシベリアイタチです。冬眠せず、1年中活動します。

シベリアイタチのほうが全体的に大柄ですが、いずれも細長い体形と短い足、太い尾が特徴です。体長は16~40cm程度で、オスがより大きい傾向があります。

 

イタチの鳴き声

イタチはめったに鳴かないため、姿を見たことはあっても鳴き声を聞いたことがあるという人はあまりいないのではないでしょうか。

ハクビシンと同じく甲高い声をしており「キーキー」「クククク」と短く鳴きます。繁殖期に求愛のために鳴くことが多いですが、威嚇時にも高い鳴き声を上げます。

夜行性なので、夜になると天井裏で走り回ることも多いです。鳴き声が聞こえる場合は、天井裏で繁殖している可能性もあるので、早急に対策を取る必要があるでしょう。

 

イタチの食性

イタチは雑食性の動物で、果実でも肉でも食べます。畑や家庭菜園だけでなく、民家に侵入して生ゴミを荒らすなどの被害が起きることも。

げっ歯類や昆虫、時には自分より大きなニワトリやウサギを狩ることもあるので、家畜やペットを襲われないような対策が急務です。

 

③アライグマの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]アライグマ

アライグマは北アメリカ原産で、本来日本には生息していなかった外来種でした。

最初に繁殖が確認されたのは1960年代で、動物園で飼育されていた個体が逃げ出したのがきっかけだとされています。

 

野生化したアライグマは高い繁殖力で日本全国に広がり、今では日本のほぼ全域で目撃されるようになりました。

体長は60cm~100cm、尾の長さは20cm~40cm程度。体重は2kg~10kg程度と個体差はありますが、同じく害獣であるイタチ類よりはかなり大柄です。

 

アライグマの鳴き声

アライグマはあまり声を出しませんが、繁殖期には「クルルル」「クックックッ」「キュッキュッ」のような小刻みな鳴き声を上げます。

威嚇時には「ギューッギューッ」「シャーッ」と鳴き、歯を剥き出しにします。見た目に反して獰猛な性質なので、このような鳴き声を上げている時は近寄らないようにしましょう。

 

アライグマの食性

アライグマは強い雑食性で、爬虫類から小動物、野菜、果実など多種多様なものを食べます。農作物はほぼアライグマの好物ですし、ペットや家畜も狙われる対象になります。

都市部では生ゴミを荒らされるなど、被害が幅広いのも特徴といえるでしょう。

 

④ネズミの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]ネズミ

日本には10属20種以上のネズミが生息していますが、人間が生活しているエリアに出没するのは主にハツカネズミ・クマネズミ・ドブネズミの3種類です。

通常、数匹から10匹程度の集団で活動し、巣を中心にテリトリーを作って他のネズミが侵入するのを防ぎます。

 

この3種の生態や食性については以下の通りです。

 

体長性質食性生息場所
ハツカネズミ6cm~10cm非常に憶病ですばしっこい雑食倉庫や畑
クマネズミ15 cm~25cm非常に憶病ですばしっこい雑食天井裏や屋内
ドブネズミ20 cm~40cm獰猛雑食だが肉類を好む床下や屋外

 

ネズミの鳴き声

ネズミはよく鳴くというイメージをお持ちの方も多いですが、実際にはどのネズミも警戒や威嚇の時以外はあまり鳴き声を上げません。

天井裏で「キーキー」「キューキュー」「キュッキュッ」という声が聞こえるのは、警戒している時です。非常に警戒心が強く集団で生活しているので、根こそぎ駆除するのは高い技術と知識が必要です。

 

⑤アナグマの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]アナグマ

アナグマはイタチ科に分類される動物で、住宅地に現れるのはニホンアナグマです。

体長は約40 cm~60 cmで体重は約10kgと害獣のなかでは比較的大きめです。

アナグマは日本全域で生息しており、基本的には山の中でトンネル状の穴を掘って暮らしています。住宅地に出没しているアナグマは、建物の天井や床下に侵入することもあります。

 

 

アナグマの鳴き声

アナグマの鳴き声は「ブゥーブゥー」「コッコッコッ」という低い音が特徴です。

あまり鳴くことはありませんが、イタチやハクビシンより声が低いので聞き分けるのはあまり難しくないでしょう。

 

アナグマの食性

アナグマはタヌキやアライグマと同じく雑食性ですが、ミミズや昆虫の幼虫を特に好みます。

甘い果実や野菜も好物なので人里で畑を荒らすこともありますが、害獣としては珍しく警戒心があまりないので、堂々と姿を現すことも多いのが特徴です。

 

⑥タヌキの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]タヌキ

タヌキはネコ目イヌ科タヌキ属に分類されており、本州にはニホンタヌキが、北海道にはエゾタヌキがそれぞれ生息しています。

体長は約50cm~60cm、体重は3kg~5kg程度。ハクビシンと同じくらいの大きさです。非常に憶病な性質で、大きな音に驚くと気絶してしまうという特徴があります。

 

タヌキの鳴き声

タヌキの鳴き声は「ヴー」「ウユーン」という高い声で、子犬にも似た鳴き声です。温厚な性質であまり鳴きませんが、威嚇している時に声を出すこともあります。夜行性なので、鳴き声を耳にする機会があるとしたら、夜遅くなってからでしょう。

 

タヌキは雑食で、果実や昆虫を主食としています。住宅地に現れるタヌキは農作物を狙っていることが多いため、早めの対策が必要です。

⑦コウモリの生態と鳴き声

害獣の鳴き声は?特定・対策方法を解説 [ハクジシン ネズミ イタチ 等]コウモリ

日本で多く生息しているコウモリは6種類ほどといわれていますが、そのなかで家屋に住み着くのは「アブラコウモリ」のみです。市街地で多く繁殖しており、夕方になると飛んでいるところがよく目撃されます。

アブラコウモリは主に市街地や平野部で見られ、夕方の空でよく目撃されますが、山間部には住んでいません。体長は約4cm〜6cm、翼も含めると約18cm〜24cm程度、体重が約5〜10gと非常に小さいのが特徴です。

 

コウモリの鳴き声

実はコウモリの鳴き声のほとんどは人間に届かない周波数の音を出しており、私たちが耳にすることはありません。集団で生活するため、問題になるのはガサガサという行動音のほうでしょう。

キーキーという高い声が天井裏で聞こえるというご相談を当社でも受けますが、その多くはコウモリではなくネズミによるものでした。どちらか判断がつかないという場合は、スマホなどで録音しておくのもおすすめです。

 

コウモリの食性

アブラコウモリは肉食で、主食は昆虫です。そのため家屋の害虫をほとんど食べてくれるというプラスの面もありますが、衛生面や家屋への影響を考えると早めに駆除の対策を取ったほうが良いでしょう。

 

自分で駆除する際の注意点

害獣対策は自分で行うことも可能ですが、いくつか注意したいポイントもあります。

まず、ここに挙げた害獣の多くは鳥獣保護法の対象になっており、許可なく殺傷することはできません。害獣の特性をよく見極めたうえで、傷つけないように追い出さなくてはならないということです。

巣を追われる動物は逃げるだけでなく、反撃してくることもあります。害獣によるケガの心配もあるでしょう。駆除したあとの清掃も、慣れていなければ心理的ハードルが高いものです。

苦労して追い出したとしても、再び侵入してこられては意味がありません。侵入経路を特定して、確実に塞ぐには専門知識のプロ仕様の機材が必要になることも。

 

害獣対策の持続性と即効性を考えるなら、プロの駆除業者による害獣駆除という選択肢もあります。駆除ザウルスは多くの家屋や寺社から害獣駆除のご依頼を受け、経験とノウハウを積んできました。

害獣の被害にお困りの方は、お気軽にご相談ください。

 

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駆除ザウルス

コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。