ハクビシンを見つけたらどうする?注意点・知っておきたい事を解説

家の近くや庭でネコやイタチよりも大きな動物を見かけたら、それはハクビシンかもしれません。この記事ではハクビシンの生態に関する基礎知識や、自分たちでできる駆除方法、知っておきたい注意点などについて解説しています。

ハクビシンを見つけたらどうする?注意点・駆除方法を解説1

ハクビシンは住宅地にも生息している

野生動物による被害は全国的に見ると横ばい、もしくは若干減少気味ですが、ハクビシンが引き起こす被害は、その中でも増加傾向にあります。

少し前のデータになりますが、ハクビシンに関する相談件数が2014年には929件だったものが、2018年には1,496件へと急増しています。

ハクビシンは山中や閑静な郊外のみに生息していると考えられがちですが、実は都市部を含む日本のほぼ全域に生息していることが分かってきました。

なかでも東京23区においては、少なくとも1000匹のハクビシンが生息していると考えられています。ハクビシンが都市生活に適応し生息数を増やしている理由として、以下のようなものが考えられます。

生ごみや家庭菜園など餌になるものが豊富である
天敵 23区内では天敵が少ないので恐怖心が薄く、繁殖しやすい
生息場所 家の天井裏など繁殖に適した場所が多い

 

ハクビシンは定まった繁殖期が存在しないとされていますが、通常の出産は年に1回です。また、ハクビシンは早い時期から繁殖を始め、寿命が10年以上と長いことも個体数増加の原因といえるでしょう。

 

ハクビシンの基礎知識

意外と近くで生息しているハクビシンですが、その生態についてはあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、ハクビシンの生態や性質についてまとめました。

身体能力

ハクビシンは、ネコ目のジャコウネコ科に属します。大人になったハクビシンの体長はしっぽまで含めると約90~110センチで、体重は約4kg~5kg程度です。

全身は黒っぽい灰色で、足は黒色です。鼻のところに特徴的な白い模様があり、「白鼻芯(ハクビシン)」という名前の由来にもなっています。

また、優れたバランス感覚を持っており、電線や木の上を歩く姿を目撃されることもあります。

習性

ハクビシンは本来自分では巣穴を掘らず、木の中の穴や洞窟、アナグマなどが作った巣穴などを住処としています。市街地で家屋の屋根裏や天井裏に住む理由は、複数の住処を持ちながら移動する生活スタイルが、こうした本来の生活環境に似ているからだとされています。

 

ハクビシンが屋根裏に住み着くと、屋根裏や物置などの決まった場所でフンや尿を排出します。

この習性は「ためフン」と呼ばれており、天井裏など見つけにくい位置で排泄することも多いため、早い段階での発見が困難です。

事態が発覚したときには大量のフンで家屋のへのダメージが進んでおり、事態の収拾に多大なコストがかかることも珍しくありません。

 

性質

ハクビシンは人間に対して警戒心が強いので、人が近づくと逃げ出すことが多いです。基本的に目立たない場所でこっそりと生活しており、人間に襲いかかることはほぼありません。ただし、危機を感じたときには自己防衛のために反撃することもあります。

 

食性

ハクビシンの主食は果物や野菜ですが基本的には雑食で、昆虫や小動物を狩って餌とすることもあります。

特に甘い果物を好むので、果樹園や家庭菜園はハクビシンによる被害を受けやすい場所です。

木登りも得意なので「木の高いところに実があるから大丈夫だろう」と思っていると、思わぬ被害を受けることがあるので注意が必要です。

 

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ハクビシンが住み着くことによって起きる4つのデメリット

ハクビシンを見つけたらどうする?注意点・駆除方法を解説2

ハクビシンが家屋の天井裏などに住み着くと、さまざまな被害を受けてしまう可能性があります。ここでは、主な被害を4つにまとめました。

 

農作物などへの被害

害獣による損失額のなかで、ハクビシンは常に上位を占めています。果物や野菜を好むため、畑や果樹園に侵入して作物を喰い荒らしてしまいます。

特にモモやミカン、トウモロコシ、ジャガイモなどどんな種類の作物もハクビシンに狙われていると考えて良いでしょう。

また、ハクビシンは犬や猫用のフードを食べることもあります。ペットフードを外に置いていると、いつのまにかハクビシンがやってきて盗み食いをしていたという話もよく耳にします。外に置いてある生ゴミの袋を食い破ることもあるので、注意が必要です。

 

人体やペットへの健康被害

野生動物であるハクビシンのフンや尿、体表には、たくさんの病原体やノミ、ダニなどが付着しています。天井裏などに溜まったフンや尿、ハクビシンによって汚染された場所に触れると、アレルギーや皮膚病を発症する恐れがあります。

特にヒゼンダニが媒介する疥癬(かいせん)は、老人介護施設や病院で発生すると、隔離措置がとられるほどの感染症です。一度感染すると完治までに非常に時間がかかるだけでなく、ペットやご高齢の方にとっては命に係わることもあります。

2003年頃に中国南部から広まった新型肺炎SARSの媒介者として、ハクビシンの名が挙げられたこともありました。

生活圏に野生動物が侵入してくることで、さまざまな健康被害が起きる危険性が高まるといえるでしょう。

 

家屋がダメージを受ける

天井裏に住み着いたハクビシンは、断熱材や建材を剥がして巣を作ることがあります。一度破壊された断熱材は使い物にならず、修繕しなくてはいけません。

また、ハクビシン特有の「ためフン」も頭の痛い問題です。ハクビシンの尿は非常に臭いが強く、しかも1度に1カップ(200cc)ほども排出されます。天井に蓄積したフンや尿が壁に浸透し、シミや臭いが発生したことではじめて被害に気付いたというケースも少なくありません。

アンモニア臭を取りのぞくのは、非常に難易度が高いものです。一度は消えたように思えても、梅雨時になると臭いが戻ってきて困っているというご相談もよくお受けします。

 

火災の危険がある

天井裏には配線や電柱からの引き込み口が設置されていることがあります。そこにハクビシンが尿をかけてショートさせたり、配線をかじったりすると、最悪の場合火災に発展してしまうことも。

そして気を付けなければいけないのが、獣害による火災は保険の対象外とされるケースが多いということです。火災は、自分の家だけでなく近隣にも多大な被害を与えます。早めの対策で、火災を未然に防ぐようにしましょう。

 

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自力でハクビシンを駆除するにはどうすれば良い?

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ハクビシンを家の敷地内で見つけたら、早急に対策を考えなければいけません。ここでは、自分たちでできるハクビシンの駆除方法を解説しています。

 

早めの対策が必要な理由

ハクビシンは決まった場所で繁殖を行う「定住性」があります。そのため、定着されるより先に追い出してしまうことが大切です。

ハクビシンの行動半径は非常に広く、そのままにしていると被害が近隣まで広がる可能性もあります。早めの駆除計画で、近隣の個体数が増えないようにしましょう。

 

捕獲や殺傷は法律で禁じられています

2015年に環境省が発表した「生態系被害防止外来種リスト」で、ハクビシンは重点対策外来種とされ、獣害対策の必要性が指摘されました。

しかしハクビシンは鳥獣保護法によって保護されており、自治体の許可を得ずに殺傷や捕獲することは禁じられています。

ホームセンターなどで販売されている「わな」も許可なしに設置することはできませんので注意しましょう。

 

忌避剤や木酢液を使う

忌避剤は、手軽に使用できる対策アイテムのひとつです。天井裏やゴミ置き場、床下の隙間などに設置するだけで対策が可能。

また、屋根に登れる木や建物がある場合は、ネットに入れて吊るしておくと効果的です。

ホームセンターで簡単に購入できる木酢液も忌避効果が期待できるので、スプレーボトルに入れて散布することで動物を遠ざけられます。

ただし、どちらもニオイがかなりきついので、ペットにストレスを与えてしまうことがあります。使用時は周りの状況に配慮が必要です。

 

LEDライトを設置する

薄暗いところを好むハクビシンには、侵入が疑われる場所にライトを設置するのも効果的です。ハクビシンは視力が優れているので、光に対して敏感に反応します。

効果の高い方法ですが、侵入経路の特定や電源の確保など、設置には多少慣れが必要でしょう。

 

侵入経路を塞ぐ

ハクビシン対策には、家への侵入ルートを特定して塞いでしまうことが大切です。家屋の基礎部分や天井の換気口など、思いがけない小さな隙間もきちんとパテなどで塞ぎましょう。

侵入口がハクビシンの寝床と近い場合、汚染された場所で作業することになります。事前にマスクやゴーグルできちんと防護しておくことをおすすめします。

 

自力で駆除する際の注意点

自力での駆除方法を解説してきましたが、大きな問題として効果が一時的で完全に駆除できているか確認しづらいという点が挙げられます。

また、天井や壁にフンや尿が染みてきている場合、自分たちだけで完全に清掃することは困難です。

ハクビシンを見つけた場所をチェックしてみて、フンや尿で汚染されている場合や、作業が高所で危険を伴う場合は、プロの業者に依頼することも検討しましょう。

 

ハクビシン駆除をプロの業者に依頼するメリット

ハクビシン駆除はフンや尿の清掃だけでなく、食い散らかした餌やダメージを受けた家屋の修復、侵入経路の根絶も必要です。

プロの害獣駆除業者に依頼することで全てをワンストップで行えるので、時間や労力を大幅に節約できます。

これまでの業務経験やノウハウから、ハクビシンの侵入ルートも的確に突き止められるので再侵入や他の動物による獣害を防ぐ効果も期待できます。

駆除ザウルスではハクビシン駆除に関するご依頼を受け付けております。近所でハクビシンを見つけたが、自分の家に被害が出ているか調べてほしいというご相談もOK!

どうぞお気軽にご連絡ください。

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コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。