ハクビシンを撃退するにはどうしたら良い?身近で手に入る撃退グッズを紹介

ハクビシンによる被害は、年々増加傾向にあります。あまり野生動物に縁のなさそうな住宅地でも、家屋や畑にハクビシンが侵入してさまざまな被害を引き起こす事例が後を絶ちません。

ハクビシンを撃退するにはどうしたら良い?身近で手に入る撃退グッズを紹介 ハクビシン1

ハクビシンは鳥獣保護法によって管理されており、許可を得ずに殺傷することはできませんが、傷つけずに家や畑から追い出すことは可能です。この記事では、ハクビシンの生態や身近で手に入る撃退グッズについて解説しています。

 

ハクビシンの生態

ハクビシンを撃退するためには、どのような動物なのかを知ることが大切です。ここでは、ハクビシンの見た目の特徴や運動能力、食性やフンの見分け方を解説しています。

 

ハクビシンの特徴

ハクビシンは体長約50〜60cmの灰褐色の体色に、約40〜60cmの細くて長いしっぽを持っています。「白鼻芯」の名前の由来にもなった額から鼻先まで伸びる模様と、長いしっぽが特徴です。

 

ジャコウネコ科ハクビシン属の南方系の動物で、本来日本には生息していませんでした。明治時代に毛皮用として台湾や中国から持ち込まれたものが、野生化したと考えられています。昭和18年静岡県で生息が記録された後、今では全国に分布しています。

 

生息地は山地から市街地まで幅広く、神社仏閣や家屋の屋根裏を繁殖地とし、夜行性で複数のねぐらを移動します。足が引っかかるものならどんな場所でも登れる高い運動能力と、1mmの針金の上を歩けるバランス感覚を持つので、電線を移動して壁から家屋に侵入してくるケースも。

 

日頃から「キュンキュン」と甲高い声で鳴き、繁殖期や威嚇時には「ウー」と大きな声をあげます。夜中に響く動物の声で、ハクビシンの侵入に気づくこともあります。

 

ハクビシンの食性

雑食ですが特に甘く熟れた果実を好み、ブドウやモモなどを育てている果樹園での被害が多く報告されています。

狩りもできるので、果実の少ない時期には鳥や小型哺乳類、両生類、は虫類などを捕食することも。

 

フンの特徴

ハクビシンのフンは、5〜15cmの丸みのある細長い形をしています。果実を好むので、フンの中には種が混ざっていることが多くあります。

 

他の害獣と比べて便自体の臭いはあまりきつくありませんが、尿は強いアンモニア臭を放つので排泄場所は凄まじい悪臭に覆われることも。同じ場所にフンをする「ためフン」の習性を持っています。

 

ハクビシンと間違えやすい害獣の違い

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ハクビシンは中柄獣に分類されます。ここでは同じ中型でハクビシンと間違えやすい害獣を、外見などの違いを中心に解説しています。

 

イタチ

単独で行動するイタチは、鳴き声を上げることはまれですが、繁殖期には「キッキッキー」と甲高い声で鳴きます。オスの体長は約25〜40cm、しっぽは約12〜25cm、メスの体長は約15〜25cmでしっぽは約7〜9cmと、オスとメスで体格差が大きいのが特徴です。

 

体色は褐色で胴が長く、ダックスフンドのように足が短い特徴的な体型です。見た目でハクビシンと間違えることはほぼないでしょう。食性は肉を好む雑食で、主にネズミを捕食しています。

 

夜行性で家屋に侵入することもありますが、本拠地の穴と休息用の穴を持っており、移動を繰り返します。「ためフン」の習性があり、天井裏にできたシミから侵入が発見されることもあります。肉食のため、フンからは強烈な臭いがします。

 

タヌキ

タヌキは温厚で憶病な性質のため、鳴き声を上げることはそれほどありません。体長は約45〜55cm、茶褐色の体毛で、約20cmの太くて短いしっぽを持っています。ハクビシンと見分けるポイントとしては、短いしっぽや身体の色、後ろ足の黒い毛、肩から前足にかけての黒い帯の模様などが挙げられます。

 

穴ぐらに住んでいますが、穴掘りは得意ではありません。甘い果実を好みますが基本的には雑食で、昆虫から両生類、木の葉などなんでも食べてしまいます。

 

フンは黒色でずんぐりとして、動物の毛や種が混じっています。やぶや林道上に「ためフン」をする習性があり、冬から春にかけては直径1m、高さ10cmになる大きなためフンを形成することもあります。

 

キツネ

威嚇時には「ウワーン」「キューン」と犬のような鳴き声をあげますが、普段は鳴きません。体長は約60cmで黄褐色から赤褐色の体色、約30〜40cmの太くてふさふさした先端が白くて長いしっぽを持っています。しっぽと体の色、三角形の耳などでハクビシンと見分けがつくでしょう。

 

普段は土の中に穴を掘って暮らしています。食性は肉を好む雑食で、ネズミや鳥、昆虫などを狩って食べています。自分のナワバリを示すために、切り株の上など目立つ場所にフンをする習性があります。

 

アナグマ

アナグマは温厚な性質で、ほとんど鳴き声を上げません。鳴くのは威嚇する時で「ガッ」と大きな声を出し突進してきて直前で止まります。

 

体長は約50〜60cm、約10〜20cmの太くて短いしっぽを持ち、全体的にずんぐりとした体形です。目の周りに卵型の黒い模様があり、目の模様に挟まれた鼻の部分が白いので、ハクビシンと間違えられることがあります。

 

穴掘りが得意で、土の中に穴を掘り巣を作ります。食性は雑食で何でも食べてしまいますが、ハクビシンと同じように、甘い果実を好み農作物に被害を与えています。アナグマも「ためフン」をする習性がありますが、巣の周辺で行い、タヌキほど大きなサイズにはなりません。フンの中には土が含まれています。

 

ハクビシン駆除 駆除ザウルス

 

身近で手に入るハクビシン撃退グッズ

ハクビシンの被害を防ぐには、まず侵入を防ぐことが大切です。ここでは、ホームセンター等で購入できるハクビシン撃退グッズの特徴やメリット、デメリットについて解説しています。

 

ハクビシンを許可なく殺傷することはできない

野生動物は鳥獣管理保護法により捕獲や殺傷を禁じられており、ハクビシンもその対象です。しかし家屋や農作物に被害を与えていると認められた場合に限り、捕獲を認められています。

 

しかし罠を使うためには、事前に狩猟免許の取得や狩猟者の登録が必要になるなど、かなりの時間を要します。個人で全ての作業を行うのは、かなり難易度が高いといえるでしょう。

 

超音波発生器

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ハクビシンが嫌がる周波数の音を発する機械を設置して、その場から追い出すというものです。手に入りやすいのと、設置が比較的容易なのが大きなメリットです。

 

しかし超音波の有用性は未だ確立されていない部分も多く、思ったほどの効果が出ないケースが多いという面もあります。

センサーライト

夜行性のハクビシンは、薄暗く静かな場所を好みます。ハクビシンのいそうな場所にセンサーライトを設置することで、その場所から追い出すというものです。センサーライトは商品のラインナップが多く、設置も比較的簡単なので害獣撃退の方法としてよく選択されています。

 

しかし光が漏れるため近所迷惑になったり、電源確保が難しい場所では設置できないなどのデメリットもあります。

 

忌避剤

ハクビシンは鋭敏な嗅覚を持ち、刺激臭を嫌います。強いニオイを放つ忌避剤を寝ぐらや侵入経路に撒くことで、ハクビシンを寄せ付けなくするというものです。

 

専用の忌避剤を使用する方法もありますが、竹酢や木酢など手軽に入る材料で試せることや、環境への影響が少ないことから農家でも実践されている方法です。ハクビシンもニオイに慣れてくるため一時的な効果にとどまりますが、定期的に散布することで効果の維持が期待できます。

 

電気網

電流が流れる網を設置することで、侵入を防ぐ方法です。ハクビシンだけでなくシカやイノシシなどにも活用されており、農家や果樹園でも採用されている方法です。しかし他の方法に比べると費用が掛かること、伸びてきた雑草に触れて漏電するのを防ぐためメンテナンスが必要になるというデメリットがあります。

撃退手段 効果 持続性 費用
超音波発生器 ×
センサーライト
忌避剤 ×
電気網 ×

 

ハクビシン駆除 駆除ザウルス

ハクビシンを放置することで起きる被害

ハクビシンを撃退するにはどうしたら良い?身近で手に入る撃退グッズを紹介 ハクビシン3

家屋や農地に侵入してきたハクビシンを、そのまま放置しておくと思いがけない被害へと発展することがあります。

ここではハクビシンの引き起こす被害について解説しています。

 

家屋へのダメージ

ハクビシンは同じ場所で排泄をする「ためフン」の習性があります。そのため、天井裏に住み着かれるとフンの重さで天井が抜けてしまうケースも。

 

糞尿の中に混じる捕食した動物の死骸などから、さらなる害虫の被害が発生します。悪臭が建具に染みついてしまうと、通常の清掃では取りのぞけなくなってしまうのです。

 

農作物への食害

甘い果実を好むハクビシンは、畑や果樹園、家庭菜園などに侵入して作物を食い荒らしてしまいます。

 

支柱など使って上から侵入し、後ろ足でぶら下がりながら器用に果樹を食べていきます。果樹の高いところから食べ進んでいくので、被害に気付くのが遅れてしまうケースも少なくありません。ビニールハウスの中に侵入していたというお声もよく聞かれます。

 

健康被害

野生動物は人体に有害なさまざまな病原菌を媒介することで知られており、捕獲時に受けた咬み傷や引っ掻き傷から、病原菌に感染することがあります。特にSARSやE型肝炎はハクビシンが媒介者となることが分かっています。

 

侵入したハクビシンについていた、ノミやダニも大きな問題です。ノミやダニや人間だけでなくペットや家畜にも寄生します。一度繁殖すると根絶するのが非常に難しく、アレルギーや喘息の原因にもなります。

 

ハクビシンの被害を防ぐにはどうしたら良いのか

 

ハクビシンの被害を防ぐためには、寝らを作らせず再侵入をさせないことが大切です。音や光、忌避剤を使ったグッズによる撃退は一時的なものであり、根本的な解決とはいえません。

 

駆除ザウルスではプロ仕様の専用機材と薬剤を用いて、安全に配慮しながら確実に害獣を撃退します。

 

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コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。