アナグマの足跡ってどんな形?他の動物との見分け方も解説

アナグマは里山に暮らす動物ですが、食料が乏しくなると人間の居住域へあらわれてさまざまな被害をもたらすことで知られています。

アナグマの足跡ってどんな形?他の動物との見分け方も解説 アナグマ1

畑が何者かに食い荒らされている、見慣れない足跡が残されている……これらはアナグマが近くまでやってきているサインかもしれません。

 

この記事ではアナグマの足跡や生態、よく似た他の動物の足跡との見分け方について解説しています。

 

アナグマの生態

アナグマの被害を未然に防ぐには、まずどういう動物なのかをよく知ることが大切です。ここではアナグマの外見の特徴や足跡の見分け方、生息場所からわかる習性や食性を解説しています。

 

外見と特徴

アナグマはイタチ科アナグマ属に属しており、日本に昔からいる在来種です。体長は約50〜60cm、10cm〜20cmの太くて短いしっぽを持っており、全体的にずんぐりしています。茶褐色~灰色の体色で、目の周辺に卵型の黒い模様が入っているのが特徴です。

 

性質は温厚で、あまり鳴くことはありません。その名の通り穴掘りが得意です。

 

足跡の特徴

掌球は横長で、5本の指には土を掘るための長い爪が生えています。そのため足跡にもくっきりと爪の跡が残りますが、爪が長いので指球から少し離れて爪跡が残るのが特徴です。

 

生息場所

傾斜地に穴を掘って巣を作ります。巣穴は複数の出入り口を持ち、長さは15mに及ぶものもあります。巣は土の中でたくさんの部屋に分かれて、それぞれ別の家族が暮らしています。

 

巣ごもりは、12月から2月。かつては主に山あいで見られましたが、最近では人里近くの平坦な場所でも生息が確認されています。

 

食性

 

アナグマの食性範囲は非常に広くネズミやモグラ、爬虫類までなんでも食べてしまいます。畑の土をほじくり返してミミズや昆虫の幼虫を食べることも。

甘い果実も好物なので、畑や家庭菜園に侵入して作物を食い荒らしてしまう事例も報告されています。

 

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アナグマとよく似た害獣との見分け方

アナグマの足跡ってどんな形?他の動物との見分け方も解説 アナグマ2

アナグマは中型獣で、ハクビシンやアライグマなどと同じ分類です。ここではそれぞれの特徴的な部分と、見分けるために知っておきたいポイントを解説します。

 

ハクビシン

ハクビシンは顔面の白い模様が特徴で、アナグマと間違えられることが多い動物です。体長は約50〜60cm、40〜60cmの長いしっぽを持っています。アナグマの白い模様は眉間までですが、ハクビシンの模様は「白鼻芯」という名の通り、白い鼻筋が額まで伸びています。また、細くて長いしっぽからもアナグマとの違いを判別できます。足跡には肉球の跡が残り、5本ある爪跡は確認できません。

 

夜行性で、水路や側溝を通路として移動をします。高いジャンプ力と優れたバランス感覚で電線を伝って移動し、左右の足でポールを挟んでよじ登ることもできます。

 

繁殖場所は、神社仏閣や人があまりいない家屋です。雑食で野菜や水生生物、鳥も食料にしてしまいます。なかでも果実を好むため、アナグマと同じく農作物に被害を与えます。

 

アライグマ

アライグマは体長40〜60cmの大きさで、20〜40cmの黒いしっぽを持っています。5本から7本のストライプ柄が入ったしっぽ、眉間の黒い線、縁が白く先がとがった耳など、外見には多くの特徴があります。

 

足跡はアナグマのものよりも細長く、前の足跡は子供の手のひらによく似た形をしています。爪が長く鋭いので、後ろの足跡には爪跡がはっきりと残っています。

 

アライグマは北米原産で、ペットとして持ち込まれた個体が野生化した特定外来生物です。もともとは高い樹洞で繁殖していたので、木登りが得意です。環境への適応能力が高く、数を増やし、今では全国で生息しています。

 

可愛らしい外見に反して非常に気が荒く好戦的な性質なので、自分よりもおおきな人間に対しても攻撃を仕掛けてくる可能性があります。見つけてもうかつに近寄るのは禁物です。

 

食性は雑食で植物から哺乳類、両生類まで何でも食べてしまいます。害獣のなかでも特に雑食性が強い動物です。河川や用水路、側溝を使って移動をするため、淡水で生息するカニや貝類も食料にしています。

 

タヌキ

タヌキは体長約45〜55cmの大きさで、20cmほどの太くて短いしっぽをしています。アナグマと同じ長さですが、よりふさふさとして肩から前足にかけて黒い毛があるのがタヌキです。中山間地に生息する、日本人にはなじみの深い動物です。指は4本で爪は短いですが、爪跡ははっきりと見えます。指は全体的に丸い形をしているので、猫の足跡にも似ています。

 

 

アナグマと同様、日本に古くから生息する在来種ですが、タヌキはイヌ科タヌキ属です。アナグマと同じ巣穴で暮らすこともあり、「同じ穴のムジナ」の慣用句の由来となっています。比較的温厚な性質で、こちらから攻撃を仕掛けない限り襲ってくることはないでしょう。

 

都市近郊から里山まで、人の暮らしのすぐ近くに生息しています。ハクビシンやアライグマほど木登りは得意ではなく、穴掘りも得意ではないのでキツネやアナグマの巣を間借りすることもあります。食性は雑食で果実や豆類、穀物から昆虫やミミズといった動物も捕食します。

 

キツネ

キツネは体長約60cmほどで、30〜40cmの太くてふさふさしたしっぽが特徴です。三角形の耳と黄褐色~赤褐色の体色、先端が白いしっぽが特徴的です。4本の足と耳の後ろは黒色をしており、他の害獣とはすぐに見分けがつくでしょう。

 

指は4本で、足跡には爪跡が残り中央の指2本が飛び出した形をしています。キツネは前足の足跡の上に足を重ねて歩くハンター歩きをするので、くっきりとした足跡を見つけるのは困難です。

 

イヌ科イヌ亜種のホンドキツネは、日本の在来種でタヌキと同様に日本人にはなじみの深い動物です。里山から高山までの森林に生息し、土の中に穴を掘って巣を作り耕作地にも出没します。食性は肉食よりの雑食で、ネズミやウサギ、鳥の他に昆虫も食べます。

 

足跡の特徴
アナグマ 5本指で横長

爪の跡がくっきりと残る

ハクビシン 5本指で丸い肉球

爪の跡が残りにくい

アライグマ 人間の子どものような形

後ろは爪の跡がくっきりと残る

タヌキ 4本指で丸っこい形

猫の足跡と似ている

キツネ 4本指で中央2本が飛び出ている

くっきりとした足跡を見つけるのは困難

 

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アナグマによる被害を防ぐためにできること

アナグマの足跡ってどんな形?他の動物との見分け方も解説 アナグマ3

アナグマは害獣のなかでも、被害報告が比較的少ないほうです。しかしそれだけに効果的な撃退方法が知られておらず、被害が広がってしまうというケースも報告されています。

 

アナグマの被害を防ぐためには、どのようなポイントに留意するべきでしょうか?ここでは知っておきたいポイントを解説しています。

 

アナグマによる被害例

アナグマの個体数は、全国的に見ると決して多くはありません。現在でも絶滅危惧種のレッドリストに記載されている地域もある一方で、アナグマによる被害報告は微増傾向にあります。

 

アナグマは家庭菜園や農地に侵入して、好物の甘い果実や熟した野菜を食い荒らします。しかもアナグマは一度美味しい食べ物があるとわかった場所には、何度も穴を掘り再び侵入を繰り返します。食害だけでなく畑の土壌を荒らし、長期的にわたる悪影響を与え続けるのも特徴です。

 

アナグマは民家の庭先や住居の床下など、人間の居住域にも穴を掘ります。特に床下に穴を掘られると地盤に影響し、場合によっては建物の倒壊につながるためとても危険です。

 

さらにアナグマの排泄物の臭いや病原菌の媒介、家屋へのダメージなど思いがけない方向へ被害が広がってしまうことも。

 

アナグマを許可なく殺傷することはできない

害獣を退治するには「捕獲」「追い出し」「侵入防止」の3つの手段があります。鳥獣管理保護法の対象となる野生動物の捕獲や殺傷は原則として禁止されていますが、アナグマは被害を与える害獣なので捕獲は認められていますが、法律に基づいて作業を進めなくてはいけません。

 

ホームセンターにはくくり罠やトラバサミを販売しているところもありますが、鳥獣保護法においてこれらの使用には市町村の許可を得なくてはいけません。また、罠や猟銃を使った駆除には狩猟免許も必要です。

 

つまり、アナグマを捕獲するには狩猟免許を持った者が市町村の許可を得た上で、法律にのっとった方法で捕獲しなくてはならないということになります。いま現在、アナグマの被害に遭っている方が自分たちだけで捕獲するのはあまり現実的ではないといえるでしょう。

 

プロの害獣駆除業者へ依頼するメリット

 

アナグマの追い出しや侵入防止は鳥獣保護法の対象となっていないため、道具を用意すれば自分たちで作業を行うことも可能です。

しかしアナグマの巣穴は地中深く掘られていることも多く、中を確認しながら安全に追い出すのは非常に困難を伴います。複数の出入り口があることも多く、確実に侵入経路を塞ぐには知識と経験が必要です。

 

当社ではさまざまな害獣の生態を研究しており、侵入経路の特定から駆除作業までをスムーズに行えます。また、業務用の機材と薬剤を使用した安全性の高い作業は、プロならではといえるでしょう。

 

鳥獣保護法は市町村によって取り扱いが異なり、許可申請自体に手間がかかるケースも少なくありません。当社では全国から害獣駆除に関するご相談を受け付けており、地域ごとの手続きや害獣駆除に関する最新情報も日々更新しています。築年数の経った古民家や寺院の害獣駆除も当社の得意とするところです。

 

害獣の種類が特定できないケースや、他社作業後に再侵入されてしまったケースなどもどうぞお気軽にご相談ください。業務経験豊富なスタッフがお客様のご事情やご予算に合わせて、最適な駆除計画をご提案いたします。

 

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コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。