ハクビシンの危険性とは?騒音・フン尿・ダニ・ノミなど被害に注意
ハクビシンは、日本に外来種として定着したジャコウネコ科の動物で、白い鼻筋が特徴的です。しかし、そのかわいらしい見た目に反して、ハクビシンは人間にとって多くの被害をもたらす害獣です。
この記事では、ハクビシンの危険性とその対策について詳しく解説します。ハクビシンによる騒音やフン尿、ダニ・ノミなどの被害に遭われている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ハクビシンとは?
ハクビシンは、東南アジアや台湾などの南方の国にもともと生息していた動物で、日本では毛皮用として輸入されたものが野生化したと考えられています。現在では全国各地に分布し、低山地から都市部まで幅広く生息しています。
ハクビシンは夜行性で木登りが得意なため、屋根裏や軒下などの高い場所を好んで住みつきます。また、果物や野菜などの植物食だけでなく、昆虫や小動物などの動物食も摂る雑食性です。
人間の住宅や農作物に被害を与えることが多いことから、害獣として扱われています。
ハクビシンの危険性とは?
ハクビシンは、人やペットに対してさまざまな危険性を持っています。ここでは、ハクビシンの危険性について詳しく解説します。
危険性①ハクビシンによる騒音被害
ハクビシンは夜行性であるため、夜間に活動し始めます。その際に発する鳴き声や足音などが騒音被害となります。ハクビシンの鳴き声は「キャッキャッ」「ギャーギャー」「ガーガー」などと表現されることが多く、威嚇や喧嘩などの場合に発します。
また、屋根裏や床下を歩き回ったり、壁を引っ掻いたりする音も大きく聞こえます。こういった音は睡眠を妨げるだけでなく、精神的なストレスにもなるため非常に厄介です。
危険性②ハクビシンによるフン尿被害
ハクビシンは自分の住処にフン尿をします。そのため、屋根裏や床下に住み着かれた場合、溜まったフン尿が天井裏から部屋の壁まで染み出してしまい、壁紙や畳などが汚染されてしまいます。
さらに、ハクビシンのフン尿は強烈な臭いを発するだけでなく、菌や寄生虫を含んでいるため、フン尿が乾燥すると粉塵となって空気中に飛散し、呼吸器や皮膚に影響を与える危険性があります。
<危険性③ハクビシンを介したダニ・ノミ被害
ハクビシンはダニやノミなどの外部寄生虫を体に持っており、巣やフン尿にも付着し、人間やペットにも感染する危険性があります。
ダニやノミは皮膚炎やアレルギーなどの皮膚病を引き起こすだけでなく、感染症の媒介者となる危険性を持ち合わせているため、できる限りハクビシンに触れないことが感染予防となります。
危険性④ハクビシンによる噛みつき被害
ハクビシンは自ら人間に対して積極的に攻撃することはありませんが、驚かせたり追い詰めたりすると噛みついたり引っ掻いたりすることがあります。
ハクビシンに噛みつかれたり引っ掻かれたりすると、出血や炎症などの外傷だけでなく、感染症の危険性も高まります。特に、ハクビシンは狂犬病の保有者として知られており、人間に感染してしまうと致死率100%です。
ハクビシンに関する知識を持たずして下手に刺激してしまうことだけは避けましょう。
危険性のあるハクビシンから身を守る方法
危険性のあるハクビシンから身を守るためには、以下のような方法が有効です。
対策方法 | 内容 |
侵入防止策 | ● 屋根裏や天井裏への侵入を防ぐ ● 隙間や穴の補修をおこなう |
餌付けしない | ● 収穫物は早めに取り込む ● 防獣ネットを活用する |
駆除依頼 | ● 安全策のために専門業者に依頼する |
①ハクビシンの侵入を防止する
ハクビシンは木登りが得意なので、屋根裏や天井裏などに侵入することがあります。そのため、屋根や壁に隙間や穴がないか確認し、必要なら補修することが大切です。
また、雨どいや電線などを使って屋根に上がることもあるので、それらを取り外したり固定したりすることも効果的です。
基本的なことではありますが、ハクビシンの痕跡を見つけた際は、直接的な侵入を防ぐためにも窓やドアなどの確認は忘れずにおこないましょう。
②ハクビシンに餌付けしない
ハクビシンはエサがある場所に寄り付くため、実質的な餌付けを避けることも大切です。特に、果物や野菜などの植物食を好むので、家庭菜園や果樹園などは注意が必要です。収穫時期には収穫物を早めに取り込んだり、防獣ネットなどで覆ったりすることで被害を防ぐことができます。
また、ハクビシンの可愛らしい見た目に惑わされて、ペットとして飼うことは絶対に避けましょう。餌付けや飼育は、ハクビシンの繁殖や被害を増やすだけでなく、法律で禁止されています。
ハクビシンの駆除を自らおこなう危険性
ハクビシンの被害に悩んでいると、ご自身で駆除をしようと考えるかもしれません。しかし、ご自身で駆除をすることは非常に危険で、効果も期待できません。ここでは、ハクビシンをご自身で駆除することによる危険性について触れていきます。
自分でおこなう駆除の効果は短期的
ご自身で駆除をする場合、罠や毒などを使ってハクビシンを捕獲したり殺したりします。しかし、これらの方法は一時的な効果しかありません。ハクビシンは縄張り意識が強く、一匹を駆除してもすぐに別の個体が侵入してきます。
ハクビシンの出産時期は1年中。1度に2〜3匹の子供を産むことから個体数が増えやすく、寄せ付けない対策を施さずに駆除をしてしまうと、すぐに戻ってくる可能性があります。
100%の駆除をするのが難しい
ハクビシンは巧妙に隠れたり逃げたりできるため、見つけるのが困難です。また、確実な駆除を確認せず屋根裏や床下などの狭い空間に入ることは危険です。というのも、ハクビシンがまだその場にいる可能性もあり、攻撃されてしまったり感染症を罹うといった危険性があるからです。
さらに、屋根裏や床下にはフン尿や死骸などが残っている可能性が高く、それらを処理しないと二次被害が発生してしまいます。
再発防止・二次被害防止の作業は知識が必要
ハクビシンの寄せ付けを防止するには、侵入経路を完全に塞いだり、寄せ付けないようにする必要があります。しかし、作業には専門的な知識や技術が必要です。
というのも、フン尿や死骸などの適切な処理に加え、消毒や消臭をおこなうなど、衛生面や安全面からも危険な作業が伴うからです。
被害を深刻化させる恐れがある
ご自身で駆除をする場合、被害を悪化させる恐れがあります。たとえば、罠や毒を使うとハクビシンが苦しんだり暴れたりして、屋根や壁などに穴を開けたり、配線や水道管などを噛み切るといったことがあります。
これは、建物の損傷や火災・水漏れなどの事故が発生する危険性を伴います。また、罠や毒は人間やペットにも危険です。誤って触ったり飲んだりすると、ケガや中毒などの重大なトラブルに繋がります。
怪我や感染症を引き起こす恐れがある
ハクビシンは人間に対して攻撃的ではありませんが、自分の身を守るために噛みついたり引っ掻いたりすることがあります。その際には、出血や炎症などの外傷だけでなく、感染症の危険性も高まります。
自分で駆除をすると余計な費用がかかる
ご自身で駆除をする場合、駆除業者に依頼する場合と比較して費用を節約できると思われるかもしれませんが、実はそうではありません。
自分で駆除をするためには、罠や毒などの道具や薬品を購入したり、作業時間や交通費などをかけたりする必要があります。
また、自分で駆除をした後には、再発防止や二次被害防止の処置も必要です。これらの費用を合計すると、思ったよりも高額になることがあります。
さらに、自分で駆除した場合には保証やアフターサービスなどは受けられないため、万が一なにか問題が起きても自己責任となります。
危険性を伴わないハクビシンの駆除方法はある?
ハクビシンの駆除には必ず危険性が伴います。とはいえ、ハクビシンは日常生活に悪影響を及ぼし続けるため、すぐにでもどうにかしたいと思うもの。そういったときは、一時的ではありますがハクビシンを追い出せる可能性のある方法を試してみましょう。
ハクビシンの嫌がる音で駆除をする
ハクビシンは優れた聴覚を持っており、大きな音に敏感です。この特性を利用して、音を使ってハクビシンを追い出すことができます。超音波やモーターの音などといった特殊な音をハクビシンに向けて流すことで、追い払うことができます。
ただし、大きな音を長時間流すと、近隣住民に迷惑をかける可能性があるため、注意が必要です。
ハクビシンの嫌いな臭いで駆除をする
ハクビシンは、特定の刺激物の臭いを嫌います。たとえば、唐辛子やニンニク、ハッカ油などを、ハクビシンの住み着きそうな場所に配置するだけで、ハクビシンを追い出せる可能性があります。
燻煙剤を使って駆除をする
虫やネズミの駆除に使われる燻煙剤は、ハクビシンを寄せ付けない効果があるとされています。燻煙剤を用いた駆除は、害獣駆除界の専門家や自治体などから推奨されている効果的な手段です。しかし、ハクビシンが声を上げているときに燻煙剤を使ってしまうと、状況が深刻化する可能性もあるため、慎重に判断する必要があります。
ハクビシンの駆除は専門業者に依頼するのがおすすめ
ハクビシンは、人やペットに危険な被害を及ぼす可能性がある害獣です。ハクビシンに関する問題に直面した場合は、適切な対処をおこなうことが大切ではありますが、危険性という面は拭い去れません。
そこでおすすめなのが、害獣駆除専門業者に依頼することです。駆除ザウルスは、ハクビシンの駆除や寄せ付け対策のプロです。ハクビシンにお困りの際は、些細なことからお気軽にご相談ください。