ネズミが出る時間はいつ?夜行性のネズミが昼間に出る理由と駆除方法
ネズミは人間にとって大きな害をもたらす害獣です。感染症や人体への被害を引き起こす可能性がある危険な存在であり、家に侵入する前に対処が必要です。
しかしながら、ネズミはどのような時間に活動するのでしょうか。この記事では、害とされるネズミの活動時間や駆除方法について詳しく説明します。
目次
夜行性のネズミが昼間に出現することもある
ネズミは夜行性の動物とされていますが、昼間にも見かけることがあります。以下では、ネズミの活動時間に関する特性について説明します。
ネズミが夜行性の理由とは
ネズミは一般的に夜行性の生物です。これは、天敵から身を守るためや、人間の活動が少ない時間に餌を見つけるためだといわれています。
夜間は暗くて静かな環境であり、ネズミにとって安全で快適な活動時間帯です。というのも、ネズミは目が小さくて視力が悪い分、嗅覚と聴覚が発達しており、暗闇の中で感覚器官を頼りに行動するからです。
逆に、明るい場所では視界が制限され、敵である人間や猫などに発見されやすくなるため、ネズミは昼間には巣穴や暗い場所で過ごす傾向があります。
ネズミが昼間に出る原因とは
しかしながら、夜行性であるにも関わらず、ネズミは昼間に出現することがあります。その原因として以下の要因が考えられます。
食べ物が不足している
ネズミは雑食で、米や野菜、果物、ペットフードなど、さまざまなものを摂食します。ただし、食物が不足している場合や他のネズミと競合している場合、昼間でも餌を探すために活動します。特に冬季には食物が減少するため、昼間の活動が増えることがあります。
また、人間の生活環境では、ゴミや残飯などの食べ物がたくさん存在するため、ネズミは昼間に餌を求めて出現することがあります。特に家庭のゴミ収集日やスーパーの廃棄物処理日などは、ネズミの活動が増加する傾向があります。
繁殖期である
ネズミは繁殖力が非常に高く、一年中繁殖活動がおこなわれます。特に春や秋は繁殖が活発化し、オスとメスがペアを作り巣穴を作ったり子育てをしたりするため、昼間でも巣穴の出入り頻度が高まります。
また、子を産んだメスは子供に母乳を与えるために十分な餌を必要とします。そのため、子供の数や健康状態に応じて、昼間でも餌を求めて活動をするのがネズミの特徴です。
ネズミは種類によって活動時間がことなる
日本では「ドブネズミ」「クマネズミ」「ハツカネズミ」という3種類のネズミが一般的に見られます。それぞれの種類ごとにことなる活動時間と生息地があるため、1匹づつ紹介します。
ドブネズミ
ドブネズミは体長約20cmで、長い尾を持っています。湿気に強く、低い場所、たとえば床下や下水道などを好みます。
ドブネズミは日の入り前後や日の出直後にもっとも活動が盛んですが、餌を探す場所があれば昼間にも活動することがあります。
クマネズミ
クマネズミは体長約10cmで、太く短い尾が特徴です。小さな体で乾燥に強く、ジャンプ力もあり高い場所を好む傾向があります。
クマネズミは主に夜に活動します。警戒心が強く、人間が眠っている夜間に活動することが一般的です。
ハツカネズミ
ハツカネズミは体長約5cmで、細い尾を持っています。小さな体で隙間に入り込むことが得意で、他のネズミが侵入できないような場所にも進入します。
ハツカネズミは夜に活動するのが一般的ですが、農村など自然な環境では昼間にも出現し、穀物を好んで摂食します。
ネズミは感染症や被害の原因をもたらす危険な害獣である
ネズミの種類と活動時間を紹介しましたが、ネズミは感染症や被害をもたらす危険な害獣であることを忘れてはなりません。
以下では、ネズミが媒介する感染症や引き起こす被害について説明します。
ネズミが媒介する感染症
ネズミはさまざまな感染症を媒介する役割を果たすことが知られています。具体的には、ネズミの噛み付きや糞尿、毛などを介して人間に感染する可能性があります。
ペストやラットバイト熱などの感染症
ペストは歴史的に大流行した恐ろしい感染症です。ドブネズミに寄生するダニやノミがペスト菌を媒介し、人間に感染させます。
ペストに感染すると、発熱やリンパ節の腫れなどの症状が現れ、進行すると肺や血液中に菌が広がり、最悪の場合、呼吸困難や出血などの症状が生じます。致命的な病状であり、適切な治療なしに数日で死亡することもあります。
ラットバイト熱はネズミに噛まれるか、傷口にネズミの唾液や尿が付着することで感染する細菌感染症です。発熱や頭痛、筋肉痛などが現れ、重症化すると心臓や腎臓などの臓器に障害を引き起こす可能性があります。
ハンタウイルスやライム病などのウイルス性疾患
ハンタウイルスは、ハツカネズミの糞尿や唾液に含まれるウイルスによって引き起こされる感染症です。空気中に舞い上がった粒子を吸い込むことで感染し、発熱や頭痛、腹痛などの症状が現れます。肺水腫や腎不全などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。
ライム病はネズミに寄生するダニが媒介する細菌感染症です。ダニに噛まれることで感染し、発熱や関節痛、皮膚に赤い円形の発疹が現れます。適切な治療を受けずに放置すると、神経系や心臓、関節に慢性的な障害をもたらす可能性があります。
アレルギーやかぶれなどのアレルギー反応
アレルギー反応は感染症ではないですが、ネズミの毛や糞尿、唾液などに含まれるタンパク質に対する免疫反応による健康被害です。
アレルギー反応には、くしゃみや鼻水、かゆみのある目などのアレルギー性鼻炎、そしてじんましんやかぶれなどの皮膚炎が含まれます。症状が重篤化すると、喘息やアナフィラキシーショックなどの呼吸器系の問題が生じる可能性もあり、非常に危険です。
ネズミがもたらす被害
ネズミは病気やアレルギーなど身体に悪影響を与えるだけでなく、物理的な危害を加える生き物でもあります。
ネズミが出たときに被害が広がってしまわないよう、ネズミがもたらす被害をおさえておきましょう。
食品や家具などの物品の破損や汚染
ネズミはその鋭い歯でなんでもかじります。これは歯が伸び続けるために削る必要があるからといわれており、食品はもちろん、家具や衣類、書類なども被害にあいます。
また、ネズミはエサを探すために物品の上を歩き回ります。その際に、自分の匂いをつけるために尿を撒き散らします。
物品は汚染されて使用できなくなるうえに、食品を汚されてしまうと食中毒の原因にもなり得ます。
電線や配管などの設備の故障や漏水
ネズミは電線や配管などの設備もかじります。電線や配管をかじられると、火災や感電、漏水などの重大な事故につながるほか、配管を通って侵入したり、天井裏や壁のなかで巣を作ったりすることもあります。
建物の構造に影響を与えて危険なだけでなく、床下や天井裏など人目に付かない場所などでは、気付かないうちに被害が拡大してしまいます。
糞尿や毛などの不衛生な環境の悪化
ネズミは一日に数十回から数百回も排泄します。そのため、ネズミが住み着いてしまうと、その場所は糞尿で汚れてしまいます。
また、ネズミは毛が抜けやすく、巣穴や通路に毛が散らばっています。ネズミの糞尿や毛は不衛生であり、悪臭やカビなどの原因となりますし、アレルギーや感染症のリスクも高まってしまいます。
ネズミが現れたらどうする?効果的な駆除方法と予防策
もしも自宅や職場でネズミを発見したら、ネズミを発見した場所と時間帯、数や種類、動き方などをメモしておきましょう。というのも、ネズミの生息状況や被害の程度を判断するために必要だからです。
また、ネズミ駆除の方法や予防策を決める際に役立つため、巣穴や通路、糞尿や毛などの痕跡もチェックしておきましょう。
では、実際にネズミを駆除するにはどのような方法が効果的なのか解説していきます。
ネズミが現れたらどうする?効果的な駆除方法と予防策
もしも自宅や職場でネズミを発見したら、ネズミを発見した場所と時間帯、数や種類、動き方などをメモしておきましょう。というのも、ネズミの生息状況や被害の程度を判断するために必要だからです。
また、ネズミ駆除の方法や予防策を決める際に役立つため、巣穴や通路、糞尿や毛などの痕跡もチェックしておきましょう。
では、実際にネズミを駆除するにはどのような方法が効果的なのか解説していきます。
ネズミを駆除するための効果的な方法と注意点
もしもご自身でネズミ駆除をおこなう場合は、以下の方法と注意点を参考にしてください。
ネズミを駆除するために使える道具や薬品
駆除の道具 | 道具の用途・使い方 | 道具の効果 |
罠 | ネズミを捕まえるための道具。エサや匂いなどで誘い込んでから仕掛けを作動させて捕まえます。
殺傷式・生け捕り式の2種類があります。 | 殺傷式…即死させるものや傷つけて死なせるものがあります
生け捕り式…箱型や籠型などがあり、どちらも生きたままネズミ捕獲します |
毒エサ | ネズミを殺すための毒入りのエサ。エサに混ぜて置いたり、専用の容器に入れて置いたりします。 | ネズミが毒餌を食べると、内出血や中毒などで死に至ります。
毒餌の種類には、一回食べるだけで効果があるものや、何回か食べないと効果がないものがあります。
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忌避剤 | ネズミを追い払うための薬品です。ネズミが嫌う匂いや味、刺激を持つもので、液体や粉末などの形状があります。ネズミの巣穴や通路に散布したり、スプレーしたりします。 | ネズミが忌避剤を嗅いだり舐めたりすると、不快感や恐怖感を感じて逃げ出します。忌避剤の成分には、辛味や苦味のあるものや、天然由来のものや化学合成のものがあります。
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駆除するための道具や薬品は効果的にネズミ駆除ができます。しかし、使い方によっては人間やペットにも危険を及ぼしてしまうこともあるため、以下の注意点を守るようにしましょう。
ネズミを駆除するために守るべきルールやマナー
- ネズミ駆除の道具や薬品は、人やペットに触れないように注意深く設置すること
- 定期的にチェックして、効果や状況を確認すること
- 使用後は適切に処分すること
- ネズミの死体や糞尿などは感染症のリスクがあるため、ゴム手袋やマスクなどを着用して、速やかに回収して処分すること
- ネズミの死体や糞尿などがあった場所は、消毒液や熱湯などで清掃して衛生的にすること
- ネズミの駆除を自分でできない場合や効果がない場合は、専門業者に依頼すること
ネズミが出たら専門業者に相談しよう!
夜行性のネズミが昼の時間に出る理由と駆除方法について解説しました。ネズミ駆除は自分でおこなうこともできますが、効果的かつ安全におこなうには専門的な知識や技術が必要です。
駆除ザウルスはネズミの生態や駆除方法に詳しく、安全に対処します。ネズミにお困りの際は、お気軽にご相談ください。