イタチが庭に来るのはなぜ?対策方法を解説

庭に小さな動物が来ている気配がある、畑の作物が食い荒らされる……それは、イタチが近くに出没しているのかもしれません。

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イタチは雑食かつ獰猛で、近隣で繁殖されるとさまざまな被害を引き起こす可能性があります。この記事ではイタチが庭にやってくる理由や生態、被害を防ぐための対策について解説しています。

 

イタチが庭に来るのはなぜか

イタチをはじめとする害獣が住宅地で増加している一因として、急激な宅地造成などで自然環境が失われていることが挙げられています。

 

しかしイタチが庭に来る理由はそれだけではないのです。ここでは、イタチが庭に来る理由について解説しています。

 

天敵を避けるため

自然界におけるイタチの天敵は、鷹などの猛禽類や自分より身体が大きなキツネなどです。天敵のいない環境を求めて人里に降りてくるイタチは少なくありません。

 

人間も天敵といえば天敵ですが、穴を掘りやすい庭や豊富な餌など、イタチにとっては理想的な環境でもあります。特に民家の屋根裏や床下は静かで薄暗く、イタチが繁殖や子育てをするのにも最適です。

 

畑や家庭菜園の作物を狙うため

イタチは雑食なので、木の実から小動物まで何でも食べます。キュウリやトマト、キャベツといった野菜やサツマイモなどの根菜類まで、鋭い爪で簡単に土から掘り起こしてしまいます。

 

果樹から落ちた実や、それを食べに来た小動物もイタチにとっては立派な食料です。自然界では考えられない餌の豊富さがイタチ繁殖の一因です。

 

ペットや家畜を襲うため

何でも食べるイタチですが、ネズミ・カエル・トカゲ・ミミズといった小動物も大好物です。庭や畑には、イタチにとって好物の昆虫や小動物が多く生息しています。また、木登りも得意なので、樹上の巣にいる鳥のヒナや卵を捕食することもあるようです。

 

イタチは攻撃的な性格で、自分より身体が大きい動物でも狩ってしまいます。ペットや家畜として飼われている動物も、当然襲われる可能性があります。小型犬やネコ、ニワトリなどは、特に注意が必要でしょう。

 

生ゴミや食い荒らすため

イタチは適応能力が非常に高く、住宅地や都市圏の環境に馴染んで生活しています。果物の皮や野菜くずが多く入った生ゴミも、イタチにとっては魅力的な食料です。

 

ゴミ捨て場や廃棄作物を置いてある場所を覚えられると、集団でやってきてゴミを荒らしてしまいます。生ゴミを埋めた畑を掘り返したり、ゴミ箱をあさられるなど、イタチによる被害が問題になっている地域も少なくありません。

 

天井裏や床下を寝床にするため

イタチは、暗くて暖かい場所を好みます。捕まえた獲物を食べたり、安全に子育てができるため民家の天井裏や床下を寝床にすることが多いようです。

軒下の近くにある樹木や雨樋を伝い、わずかなスキマから天井裏に侵入してきます。

 

特に気温が低くなる11月頃から、侵入被害が増えてくる傾向です。また、断熱材を食いちぎったり配線を噛みきるなどの被害も多発しています。

 

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イタチが庭や住居に侵入することで起きる被害

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細長い身体を持つイタチは、雨樋などのわずかなスキマを見つけると簡単に侵入してしまいます。イタチが庭や住居といった人間の生活環境へ侵入することで、どのような被害が起きるのでしょうか?

 

人体やペットへの健康被害

野生動物であるイタチには、ノミやダニといった寄生虫が大量に付着しています。天井裏に住み着いて活動することで、これらの寄生虫が天井から降って来て、下で暮らす人間やペットに害を及ぼします。

 

特にノミは数日間に渡って強烈なかゆみと固い腫れが起きるだけでなく、ペットに寄生すると根絶に大変な手間と労力が必要になります。

 

また、イタチは高病原性鳥インフルエンザを媒介するという説もあります。庭でイタチを見かけたら、早急な対策が必要です。

 

フンによる家屋への被害

イタチは、黒っぽくて1cm程の細長いフンをします。フンは水分が多くベチャッとしており、木材に染み込むとなかなか取れません。屋根裏にフンを溜めたことで天井にシミができたり、最悪の場合は天井が腐って落ちてくる可能性もあるのです。

 

 

また、イタチは排泄時に肛門腺から強烈な悪臭を放つ、マーキングを行います。イタチには同じ場所にフンをする「ためフン」の習性があるので、天井裏でためフンをされると凄まじい悪臭と汚染にさらされることになってしまいます。また、フンに付着していたダニや病原菌により感染症のリスクも高まります。

 

穴掘りで庭や畑を荒らされる

イタチは、穴を掘って寝床を作る習性があります。やわらかく耕した庭や畑の土は、イタチにとって穴掘りにぴったりの環境なのです。

 

穴を掘られてしまうと土壌の力が弱まり、作物の生育に悪影響を及ぼします。また、庭の土や石もほじくられてしまうので、景観上も良くありません。

 

ペットや家畜を襲われる被害

イタチは小さな身体に反して、獰猛な性質を持っています。鋭い歯で自分よりも大きな動物でも平気で狩って食べてしまいます。

 

水も怖がらないので、金魚や鯉といった魚類も獲物になります。室内に侵入されると、子猫や熱帯魚など室内飼いのペットにも危険が及ぶ可能性も。侵入を防ぐ対策が急務です。

 

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イタチの生態

日本で住宅地に出没するのは、日本の在来種である「ニホンイタチ」と外来種である「シベリアイタチ」の二種類です。ニホンイタチが減少傾向にある一方で、シベリアイタチは生息数も分布地域も増加傾向で、被害も拡大しています。

 

シベリアイタチはニホンイタチより体が大きく、しっぽが長いという特徴があります。体長は約30cm、体重は約500gで、フェレットのような見た目をしています。

 

 

 

ニホンイタチとシベリアイタチには、他にも以下のような特徴があります。

ニホンイタチシベリアイタチ
大きさ約16cm~35cm約25~40㎝
体毛焦げ茶色明るい茶色
しっぽ太くて短い身体の半分以上を占める
鳴き声キーキーキーキー
食性雑食で何でも食べる雑食だが特に果実を好む
フン細長い形で水っぽく臭いがきつい細長い形で水っぽく臭いがきつい

 

 

歯や爪は鋭く尖っており、気性が荒く獰猛な性質なので、場合によっては人間にも攻撃してくることも。身の危険を感じると、肛門腺から悪臭を放つ分泌液を放って逃げるという習性もあります。

 

夜行性のため昼間は巣に籠っていることが多く、基本的に単独行動です。イタチの子供はおよそ3ヶ月で成獣となるため、繁殖のサイクルは早めです。

 

イタチの侵入を防ぐためにできること

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害獣対策の基本は、害獣が侵入しづらい環境を作ることです。ここにいても得がない、危険だと思わせて自分から出ていくように仕向けることが大切です。

ここでは、イタチの侵入を防ぐために自分たちでできる対策を解説します。

 

庭に寄せ付けない対策が基本

イタチは自分のニオイをマーキングして、縄張りの存在を主張します。そのため何度追い出しても、マーキングした場所に戻ってきてしまうという特徴があります。庭に寄せ付けないためには、フェンスやネットで侵入を防ぐのが効果的です。

 

イタチは歯が鋭いので、ビニールや薄い板では簡単に穴を開けられてしまいます。フェンスやネットを設置するなら、丈夫な金属製のものを選ぶことをおすすめします。イタチは身軽で、穴掘りも上手です。地上だけでなく、地中にもフェンスを埋めこんで侵入を防ぎましょう。

 

フェンスの上部にトゲをつけたり電気柵にすることで、イタチがより侵入しにくい構造となります。樹上を伝って侵入しないよう、畑や建物周辺の木はこまめに剪定しておくことも大切です。庭の枯れ葉や枝、廃材などイタチが隠れ場所にできるものもできるだけ撤去しましょう。

 

イタチは準絶滅危惧種に指定されている

住宅地や都市部を中心に繁殖しているイタチですが、地域によっては生息数が減少していることも。そのため、イタチをレッドリスト(準絶滅危惧種)に指定している都道府県もあります。

 

また、イタチは鳥獣保護法の対象になっており、勝手に捕獲や駆除をすることができません。自治体から許可を得れば捕獲できますが、メスのイタチは捕獲できないなど法律関係が非常に複雑なのが現状です。

 

イタチの捕獲は禁じられていますが、庭から追い出すこと自体は法律違反ではありませんしっかり追い出して、二度と入ってこないような環境作りに力を入れていくことが大切です。

 

忌避剤やセンサーライトを使う

忌避剤とは、イタチが嫌うニオイが入った薬や線香のことです。唐辛子成分のカプサイシンが入ったものや、よもぎなどの薬草が配合された商品がホームセンター等で販売されています。

 

ニオイの強い木酢液や、クレゾール石鹸を撒くのも有効です。新聞紙などに含ませて、侵入経路となりそうな場所に置きましょう。時間の経過や雨で効果は薄れてしまいますが、定期的に使用することでイタチがその場所を避けて通るようになります。

 

イタチは強い光や点滅する光も苦手としています。害獣対策用のセンサーライトを設置するのも良いでしょう。センサーライトの設置が難しければ、アルミホイルやCDを設置して反射光を利用するという方法もあります。

 

忌避剤もセンサーライトも被害が出てから設置すると、現場の清掃含めかなりの手間がかかります。予防策として用いるほうが、より少ない手間で高い効果を得られるといえるでしょう。

 

侵入経路をふさぐ

イタチは非常に賢い動物です。雨樋やエアコンの室外機、電柱の引き込み口など、3cm程度のスキマや封鎖の甘い部分から簡単に侵入してきてしまいます。網目の細かい金網やネット・防水テープを張るなどして侵入経路をふさぎましょう。

 

この記事では、イタチが庭に来る理由や生態、被害を防ぐ方法について解説してきました。自分たちだけでイタチ被害を防ぐのは、時間も手間もかかると感じた方が多いのではないでしょうか。

 

駆除ザウルスでは、さまざまな害獣駆除を専門に行っています。最新の情報を常に取り入れ、安全性と持続性を両立した害獣駆除を全国で展開してきました。害獣の種類が特定できない、対策方法が分からないという方も大歓迎です。

 

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コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。