ネズミの足跡の見分け方って?生態や被害を防ぐ方法を解説

家屋や畑、倉庫などに入り込んで作物や在庫を食い荒らしてしまうネズミは、害獣の代表格ともいえる存在です。

ネズミの足跡の見分け方って?生態や被害を防ぐ方法を解説 ネズミ1

身体が小さいうえに非常にすばしっこいネズミは、なんとなく気配はするものの姿が見つけられないことも多く、駆除が難しい害獣でもあります。

今回の記事はネズミの足跡や痕跡を見分ける方法を解説するとともに、よく似た他の害獣と区別する方法をご紹介しています。

 

ネズミの足跡ってどんな形?

日本の家屋に住み着くネズミはドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類です。足跡の大きさは個体差がありますが、3種のネズミの足跡の形に違いはありません。

 

ネズミの足跡は4本指で大きさは約1cm~2cmほど。前足よりも後足のほうが大きいのが特徴です。ネズミはちょろちょろと動き回るため、はっきりとして足跡というよりはポツポツとした小さな点がたくさん付いていることが多いです。

ネズミの足跡の見分け方って?生態や被害を防ぐ方法を解説 ネズミ足跡1

住宅に侵入する害獣には、イタチ、ハクビシン、アライグマなどがいますが、ネズミよりも足跡が大きいので簡単に見分けることができます。以下に他の害獣が残す足跡の特徴をまとめました。

 

害獣 足跡の特徴
ネズミ 1cm~2cm

4本指

足跡がたくさん付いている

イタチ 2cm~3cm

5本指

体が軽いので足跡が残りにくい

ハクビシン 4cm~5cm

5本指

後足のほうが長い

アライグマ 6cm~7cm

5本指

指と肉球がつながっている

 

 

ネズミの痕跡はラットサインで判別可能

ネズミの足跡が見つからない場合は、足跡以外の痕跡からネズミの侵入を判断することができます。ネズミがよく通る場所に残る痕跡はラットサインと呼ばれており、ラットサインが見つかればネズミが出入りしている可能性が高いでしょう。ここでは、ネズミが残すラットサインについて解説しています。

 

黒くこすったような跡

ネズミが通った道には黒くこすったような跡が残ります。この跡はネズミの体に付着した汚れとネズミの体から分泌された脂分による汚れで、黒く光っているのが特徴です。

 

こすったような黒い汚れが壁や柱に付着していれば、ネズミが侵入している可能性が高いです。ネズミは視力があまり良くないので、壁や柱を伝って移動する特性があります。同じ場所を何度も通るため、最初は気付かなかった汚れが次第に黒く目立つようになります。

 

フン

ネズミは移動中に排泄する習性があります。部屋の隅や壁沿いにフンが散らばっていたらネズミが家に侵入している証拠です。フンの形状はネズミの種類によって異なります。それぞれのフンの特徴は以下のとおりです。

 

ドブネズミ クマネズミ ハツカネズミ
大きさ 10mm~20mm 6mm~10mm 4mm~7mm
こげ茶・灰色 茶・灰色 茶色
形状 楕円形、太い 楕円形、細長い 両端がとがっている、米粒サイズ
落ちている場所 キッチン、水回り、排水管周り 屋根裏、換気扇周辺 物置、倉庫

 

かじられたような跡

家の柱や家具、プラスチック、電気ケーブルなどにかじられたような跡が見つかれば、それはラットサインです。ネズミが物をかじるのは食べるためだけではありません。ネズミやウサギなどのげっ歯類は前歯が一生伸び続けるため、常に硬い物をかじることで歯を削っているのです。伸び続けたまま放置すると、食事が取れなくなり最悪の場合死に至ります。

 

そのため、ネズミは手当たり次第に家にある硬い物をかじる習性があります。特にケーブル類は、ネズミにとってかじりやすい太さのため被害を受けやすい箇所です。ネズミに電気配線をかじられたことが原因で漏電し、火災が起こった事例も報告されています。

 

かじられたような跡を見つけたら、大きな被害が発生する前に速やかに対処しましょう。

 

ラットサインがよく見つかる場所

ラットサインはネズミの通ったルートを示す手がかりです。ネズミの侵入経路を特定する際にも役立つので、ラットサインを見つけた場所は覚えておきましょう。

 

ラットサインは以下のような場所でよく見つかります。

 

・壁、柱周辺

・屋根裏

・ブレーカー付近

・換気扇、通気口周辺

・エアコン導入口

・キッチン、トイレ、浴室の配管付近

 

ネズミは10円玉ほどのスキマがあれば通り抜けできてしまうので、壁の割れ目からでも簡単に侵入できます。ネズミの中でもクマネズミは、高い所に登るのが得意なので壁の上部に黒くこすれた跡が付く場合があります。

 

ネズミ駆除に使う超音波駆除器は効果がある?人体への影響は? ネズミ駆除001

 

ネズミを見つけたらどうする?被害を防ぐ4つの方法

ネズミの足跡の見分け方って?生態や被害を防ぐ方法を解説 ネズミ2

室内でネズミを見つけたら、早急にネズミを追い出すことが大切です。ネズミを放置してしまうと短期間で大量に繁殖する恐れがあるからです。ここでは、ネズミによる被害を未然に防ぐための方法を解説しています。

 

忌避剤を使う

忌避剤は最も手軽に始められる対策です。ネズミの嫌がる臭いや煙を用いることで、ネズミを寄せ付けない効果が期待できます。ネズミはハーブ類やワサビ、トウガラシなどの刺激の強い臭いを嫌がります。これらの成分が配合された忌避剤はホームセンターなどで多数販売されています。

 

種類はスプレータイプ、燻煙タイプ、設置タイプなどがあります。使用場所や用途に合った商品を選びましょう。効果の持続性は低いので、持続期間を確認して使用後の様子を見る必要があります。効果が薄いと感じたら他の駆除グッズと併用するのもひとつの手です。

 

ネズミが嫌う成分は、ペットの動物にとってもストレスを感じるケースが少なくありません。ペットと暮らしている家で使用する場合は、事前に獣医に相談しておくことをおすすめします。

 

超音波発生器を使う

ネズミは聴覚が優れているため、人には聞こえない超音波を聞き取ることが可能です。超音波はネズミにとって不快な音なので、超音波発生器を設置することでネズミが近付きにくくなります。

 

超音波の有効範囲とラットサインを確認した上で、ネズミが通るであろう場所に超音波が届くように設置しましょう。ただし、ネズミが音に慣れて再侵入してしまう可能性も十分あります。音に慣れさせないために、自動で周波数が切り替わる機種も販売されています。まずは常時作動させて数日間観察し、効果が薄ければ向きや場所、周波数を調整することをおすすめします。

 

光や音で威嚇する

ネズミは警戒心が強いので、強い光や大きな音を発生させると驚いて逃げ出します。超音波発生器と同様に慣れてしまうと効果が薄くなりますが、LEDライトやスピーカーを設置するだけなので調整の手間がかかりません。

 

光や音が近隣住民の迷惑になる可能性があるので、設置場所や音量には注意しましょう。

 

侵入経路を塞ぐ

ネズミの被害を防ぐ上で一番重要なのは、侵入経路を塞ぐことです。ネズミを外に追い出したら侵入口を徹底的に遮断し、再侵入させない環境を作る必要があります。

 

先にも解説したように、ネズミは10円玉ほどのスペースがあれば家に侵入してしまいます。まずは侵入口を特定し、金網やパンチングメタル、パテを使って完全に穴を塞いで再侵入を防ぎましょう。

 

ネズミは嚙む力が非常に強いので、なるべく頑丈な素材を選んでビスでしっかりと固定してください。パテはネズミの嫌がる成分を含んだものであれば、かじられることはありません。

 

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プロの害獣駆除業者に依頼したほうが良いケース

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ネズミによる被害がある程度の規模にいってる場合、自分たちで駆除するよりも、プロの害獣駆除業者に任せるほうが効率的に作業を進められる場合がほとんどです。ここでは、プロの害獣駆除業者に依頼したほうが良いケースをご紹介します。

 

ネズミの駆除は害獣駆除でも難しい部類に入る

そもそもネズミの駆除は害獣駆除の中でも難易度の高い作業になります。ネズミは学習能力が非常に高く、一度かかった罠には引っかかりません。適応力もあるので、忌避剤や超音波などの対策も早期に突破される可能性が高いです。

 

さらに近年では、毒餌が効かない「スーパーラット」と呼ばれる個体も現れています。スーパーラットは知能が高く周囲の異変をいち早く察知するので、罠をうまく避けながら最短ルートで逃げることができます。

 

ネズミを完全に駆除するには、スーパーラットの習性を熟知したプロに依頼するのが確実です。

 

侵入経路がどこか分からない

ネズミは複数の侵入経路を使って家に侵入しているケースが多いです。とはいえ、ラットサインが見つからず侵入経路が特定できないことも。

 

思いもよらぬ場所から侵入しているケースもあり、駆除に慣れていない人が完璧に侵入口を特定するのは困難です。侵入経路が分からない場合は、害獣駆除のスタッフに現場を見てもらいましょう。

 

作業困難な場所に巣や侵入経路がある

ネズミは体が小さいので、狭いスキマでも通り抜けることが可能です。そのため、壁を壊さなければ届かないような場所に巣を作っているケースもあります。巣の正確な位置を特定せずに壁を壊すのは危険です。自分たちで対処せず、害獣駆除業者に判断してもらうのが確実です。

 

何度も駆除に失敗している

あらゆる方法を試してもネズミを追い出せない場合は、一度害獣駆除業者に相談することをおすすめします。ネズミを撃退グッズのみで根絶するのは非常に難しいです。侵入してから時間が経ってしまうと、ネズミが家の中で繁殖してしまう恐れがあります。ネズミが増えないうちに、早急にプロの力を借りましょう。

 

駆除ザウルスは、全国から害獣駆除のご相談を受け付けております。地域ごとに異なる害獣の分布状況や最新の駆除技術など、より効率的で安全な害獣駆除が行えるよう努めています。

ネズミをはじめとする害獣被害にお困りの方は、ぜひ当社までご相談ください。業務経験豊富なスタッフがお客様のご事情やご予算に合わせて、最適な駆除計画をご提案いたします。

 

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コラム監修者 プロフィール
内田翔
内田 翔(うちだ しょう)

AAA ALLIANCEグループ 取締役 本部長。
「害虫バスター」としてメディア出演、ニュース、番組協力多数。

【駆除ザウルス メディア出演歴】
日本テレビ「news every.」「世界一受けたい授業」、NHK「クローズアップ現代」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、フジテレビ「とくダネ!」、TBS「あさチャン!」「ジョブチューン」他多数。

害獣駆除歴約20年を誇るスペシャリスト。「建物の医者」としてお客様の安心・平穏を取り戻す為に最善の施工を実施。