コウモリの巣ってどんな形?特徴と見つけた場合の対処方法
コウモリは暗くて狭い場所を好み、戸建て住宅の屋根裏や壁の隙間に巣を作ることがあります。

この記事では、コウモリの巣の特徴や見分け方、発見した場合の適切な対処法について紹介していきます。
コウモリはどこに巣を作る?
コウモリは自然界と人間の生活圏の両方に巣を作ります。
主な巣の場所は以下の通りです。
| 環境 | 巣の場所 | 特徴 |
| 自然界 | 洞窟・岩の隙間 | 暗く安全な環境 |
| 自然界 | 樹洞・大木の幹 | 高所で捕食者から守られる |
| 人間の生活圏 | 屋根裏・天井裏 | 暖かく静かな環境 |
| 人間の生活圏 | 瓦や外壁の隙間 | 小さな体が入れる狭い空間 |
自然界での巣の場所
コウモリは人間の生活圏以外では、以下のような場所に巣を作って生活しています。
洞窟や岩の隙間
種類を問わず、コウモリが好む場所です。このような場所は温度や湿度が一定に保たれているため理想的な環境になっています。
内部の気温は外気温の影響を受けにくく年間を通して安定している点に加え、外敵からの攻撃を避けることができるため、コウモリの繁殖や休息に最適な環境です。
大きな洞窟では数千匹のコウモリが集団で生活することもあります。
大きな樹木の幹や樹洞
森林に生息するコウモリが好む場所です。
特に古木の樹皮の下や自然に作られた空洞は、コウモリにとって絶好のすみかになります。このような空洞は雨風を効果的に防ぎながら、日中の強い日差しからも身を守ることができ、静かで安全な休息場所になっています。
崖や岩壁の割れ目
高所を好む種類のコウモリが利用するケースが多い場所です。
コウモリを襲う捕食者からの攻撃を避けながら、周辺の餌場にも近い場所が好まれます。
特に急な崖面の割れ目は、地上の捕食者が近づきにくく、上空からの攻撃も受けにくいため、安全性が高いとされています。
また岩の熱容量が大きいので昼夜の温度変化が緩やかになり、コウモリの体温調節にも有利に働くため、快適なすみかとしてコロニーが形成されやすくなります。
人間の生活圏での巣の場所
人間の生活圏では、コウモリはどのような場所を好んで巣を作るのでしょうか。
以下のような場所が好まれています。
屋根裏・天井裏
季節を通じて暗く静かで暖かいため、コウモリにとって理想的なすみかになります。
屋根裏は外部からの騒音が完全に遮断され、家屋の断熱材によって一定の温度が保たれるため、特に冬季には体温維持に最適な環境です。
また屋根裏は人の出入りが少ないため安全性が高く、複数のコウモリが集団で生活するコロニーが形成されやすくなります。
家づくりの技術が凝縮されている屋根裏の複雑な構造が、コウモリが様々な気温や湿度の場所を季節に応じて居室の選択肢を与えている点は、皮肉なものです。
瓦や外壁の隙間
コウモリはわずか1cm程度の隙間からも侵入できます。
これらの隙間は外敵から身を守りながらも外部環境への素早いアクセスが可能になるため、コウモリの安全確保のための絶好の場所となっています。
特に瓦の下の部分は日中暖かく保たれながらも直射日光を避けられるため、体温調節に適した環境です。
また、古い家屋では経年劣化によって生じた複数の隙間がつながり、コウモリにとって好ましい、複雑な迷路のような生活空間を形成することもあります。
軒下やベランダ
コウモリがぶら下がれて雨風をしのげる場所であり、彼らの自然な姿勢に適しています。
これらの場所は上部に掴まるための凹凸があり、天敵からの攻撃を受けにくい高さを確保できるため、特に繁殖期には好まれます。
また、軒下は建物の熱が放出される場所であり、冬でも比較的温かいため、寒さに弱いコウモリにとって格好の隠れ家です。
さらに、ベランダの天井部分は雨風が防げていつでも外へ飛び出せる場所なので、エサを捕るための出入りが頻繁なコウモリにとって便利な場所になっています。
エアコンの室外機周辺
室外機の周りは室内から空気が出てくる場所であり、かつ室外機の隙間も彼らにとって快適な環境です。
特に冬季の温風は、周囲の温度が低下する中でコウモリの体温維持に非常に有効で、エネルギー消費を抑えながら冬を乗り切るための重要な熱源となります。
また、室外機の裏側や配管の隙間は雨風から完全に保護された狭い空間となり、コウモリの体型に合った理想的な隠れ家です。
雨戸や引き戸の戸袋
これらは人の気配が少ない場所で、ほとんど開閉されない家が特に好まれます。
戸袋内は湿度が比較的安定しており、夏場の暑さを避けるための涼しい環境にもなるので、季節によって移動するコウモリの一時的なすみかとなることが多いです。
特に古い和風建築の戸袋は複数の隠れ場所となり、コウモリが状況に応じて最適な場所へ移動できるメリットがあります。
また、戸袋の中は外からは完全に見えないため、捕食者に見つかるリスクが低く、コウモリにとって安全性の高い場所となっています。
夕方になれば戸袋から直接外へ飛び出すことができるため、エサ探しがスムーズに行える点もコウモリにとって都合が良いのでしょう。
コウモリの巣の形
コウモリは実際には鳥のように、素材を集めて組み上げる「巣」を作る種類は少なく、既存の隙間や空間を利用した「居住空間」をすみかとします。
日本に生息する一般的なアブラコウモリなどは巣作りをせず、自然の隙間や人工的な空間を そのまま利用するため、物理的な「巣」の構造はほとんど見られません。
ただ巣のような形の空間を作る種類はいて、一部の果実食コウモリは葉を折り曲げて簡易的な屋根状の構造を作り、またテントコウモリと呼ばれる種は大きな葉の中央の葉脈を噛み切り、折り畳んでテント状の空間を作ることがあります。
コウモリが巣を作る3つの条件
コウモリは以下の条件が満たされている場合、巣を作ることが多いです。
1. 安全性
コウモリは外敵から身を守るために、人間や捕食者が簡単に近づけない場所を好みます。
特に暗く静かな環境を選び、天井近くや壁の上部など、捕食者が捕らえにくい高い場所を特に好みます。
こうした場所はコウモリにとって外敵から身を隠すのに便利で、天敵から襲われる確率も低くなります。
また一般的にコウモリは集団で生活することで相互に警戒し合い、安全性を高める習性も持ち合わせており、これが彼らの生存率を上げる要因になっています。
2. 快適な環境
コウモリは恒温動物として体温維持が欠かせません。そのため年間を通して温度や湿度が安定した環境を積極的に求める傾向があります。
特に屋根裏は建物の断熱効果により冬は暖かく夏は比較的涼しく保たれるため、季節を問わず快適な生活空間となります。
またエアコンの室外機周辺は稼働時に発生する温風が安定した熱源となり、特に寒冷期には理想的な生息環境です。
3. 餌場へのアクセス
コウモリは小型昆虫を主食とするため、餌場に近い場所を好みます。特に街灯周辺や水場(池や川、田んぼ)の近くは虫が集まりやすいので、コウモリが多く見られます。
コウモリは一晩で体重の半分以上に相当する昆虫を捕食することもあるため、餌場に近い場所を選んで巣を作ります。
都市部では、夜間照明に集まる昆虫を狙って住宅地に定着するコウモリが多く、人間の生活環境が広がれば広がるほど、間接的にコウモリの生息地選択に影響を与えていると言っても過言ではありません。
水辺環境は昆虫の発生源となるだけでなく、コウモリ自身の水分補給の場としても機能するため、複合的な理由から好まれる傾向にあります。
まとめ:コウモリが巣を作る場所とその理由
| 条件 | 詳細 | 理由 |
| 暗くて静かな場所 | 屋根裏、壁の隙間など | 夜行性で聴覚が敏感なため |
| 狭い場所 | 1cm程度の隙間でも侵入可能 | 身を隠し、外敵から守るため |
| ぶら下がれる場所 | 天井や軒下など | 二本足で立つ脚力がないため |
| 暖かい場所 | 屋根裏、エアコン室外機周辺 | 恒温動物として体温維持のため |
| 餌場に近い場所 | 街灯や水場の近く | 小型昆虫を捕食するため |
コウモリが嫌う家はどんな家?

コウモリは以下のような環境を嫌う傾向があります。
明るい環境を嫌う
夜行性のコウモリは強い光を避ける特性があり、明るい光はコウモリとって不快であるだけでなく、方向感覚を失わせる原因にもなります。
こうした特性をふまえ、屋根裏や壁の隙間などコウモリが好む場所に常時照明を設置して、彼らの侵入や定着を効果的に防ぐことができます。
特にLEDなどの省エネ照明を使用すれば、電気代の負担を最小限に抑えながら継続的にコウモリを寄せ付けない環境作りができるでしょう。
騒がしい場所を嫌う
聴覚が非常に敏感なコウモリは、エコーロケーション(反響定位)を使って暗闇でも飛行や採餌を行うため、騒音のある環境を避ける傾向があります。
特に特定の周波数帯の音は彼らのナビゲーション能力を妨げるため、超音波発生装置を設置するとコウモリの侵入を効果的に抑制できます。
高周波音は人間には聞こえませんが、コウモリにとっては非常に不快であるため、彼らは自然とその場所を避けるようになります。
隙間のない家を嫌う
コウモリは身体が柔らかく、わずか1cm程度の小さな隙間からでも器用に侵入することができます。特に屋根と壁の接合部、軒下、通気口、煙突などの開口部は注意が必要です。
これらの箇所を目の細かいネットや専用のシーリング材を使用してしっかりと塞ぐことで、彼らの侵入を防げるでしょう。ただ、住宅の機能性を妨げる可能性もあるため、害獣駆除業者などプロに相談しながら対策を行ってください。
通気性の良い場所を嫌う
コウモリは風通しが良すぎる場所は体温維持や安全な休息に適さないため避ける傾向があります。
通気性の良い空調システムがある家づくりを行うことで、コウモリにとって住みにくい環境になります。
特に屋根裏や壁の内部などコウモリが巣を作りやすい場所に通気口を作ると良いでしょう。
特定のハーブや香りのある環境を嫌う
コウモリは聴覚だけでなく嗅覚も発達しており、ペパーミント、ユーカリ、シナモン、マザーウォートなどの強い香りを放つ植物やエッセンシャルオイルに対して忌避反応を示すことが知られています。
これらの天然由来の香り成分をコウモリが好む場所の近くに配置することで、化学薬品を使わずに環境に優しい方法でコウモリを遠ざける効果が期待できます。特に玄関周りや窓際、屋根裏への入り口などに定期的に散布すると良いでしょう。
まとめ
コウモリは暗くて静かな場所、狭い場所、ぶら下がれる場所、暖かい場所、餌場に近い場所などいくつかの条件を満たした場所に巣を作ります。
逆に明るい環境、騒がしい場所、隙間のない家、通気性の良い場所などを嫌う傾向がありますが、これらの特性を踏まえて対策をすることでコウモリを寄せ付けない家づくりを実現できます。
なお、コウモリは鳥獣保護法で保護されているため、駆除の際は駆除業者などに相談すると良いでしょう。
コウモリに関する駆除等のご相談は、駆除ザウルスへお気軽にご相談ください。



