害獣駆除の報奨金はいくら?もらい方、害獣別の金額を徹底比較

農作物や生活環境への被害が深刻化する中、害獣駆除は地域にとって重要な課題となっています。イノシシやシカ、アライグマなどの野生鳥獣による被害を防ぐため、多くの自治体では捕獲活動に対して報奨金を支給する制度を設けています。
以下では害獣駆除の報奨金制度について、その仕組みから受け取り方、害獣別の具体的な金額まで詳しく解説します。
害獣駆除報奨金の仕組み
害獣駆除の報奨金制度は、野生鳥獣による農作物被害や生活環境への影響を軽減するため、自治体が捕獲活動を支援する制度です。
捕獲者に対して金銭的な報奨金を支給することで、駆除活動の促進と地域の安全を図ることを目的としています。
報奨金の対象となる害獣
シカ、イノシシ、クマ、サル、ハクビシン、アライグマなどが主な対象です。特にシカやイノシシ、クマについては国が報奨金を強化しています。ただし、自治体によって報奨金の対象となる害獣は異なります。
報奨金の対象者
基本的に狩猟免許を持ち、自治体から有害鳥獣捕獲許可を受けた個人が対象です。多くの場合、地元の猟友会に所属している捕獲者が報奨金を受け取ることができます。
報奨金の金額
捕獲する害獣の種類や成獣・幼獣の区分によって報奨金額が異なります。国の交付金に加えて、都道府県や市町村が独自の報奨金を上乗せしているケースが多く、詳細な金額は各自治体のホームページで確認しましょう。
岡山市の事例
例えば岡山市の報奨金制度は、被害の軽減と捕獲の促進を目的としています。
すべての駆除活動が対象になるわけではなく、主に「有害鳥獣捕獲」として認定されたケースが対象です。
有害捕獲とは、農作物や住宅に被害が出ている、またはその恐れがある場合に、自治体の許可を得て行う捕獲のことです。
対象動物はイノシシ、シカ、キョン、アライグマ、ハクビシンなどが代表的です。報奨金を受け取れるのは、原則として狩猟免許(わな猟、第一種銃猟など)を持っている人です。
害獣駆除の報奨金は基本的に自治体と国の合計金額
害獣駆除の報奨金は、国の交付金と自治体(都道府県・市町村)の報奨金を合計した金額として支給されます。
国は鳥獣被害防止総合対策交付金として、イノシシ、ニホンジカ、ニホンザルなどの成獣に¥8,000/頭、幼獣に¥1,000/頭、ハクビシンに¥1,000/頭、鳥類に¥200/羽などを支給しています。これに加えて、各都道府県や市町村が独自の報奨金を上乗せする仕組みです。
下記の表は、国の交付金と自治体の報奨金を合わせた金額の一例です。実際の金額は自治体によって異なりますので、詳細は各自治体にご確認ください。
| 動物名 | 報奨金 |
| イノシシ | 成獣:¥16,000程度 幼獣:¥9,000程度 |
| ニホンジカ | 成獣:¥15,000程度 幼獣:¥8,000程度 |
| ニホンザル | 成獣:¥18,000程度 幼獣:¥11,000程度 |
| ハクビシン | ¥1,000(県、市による報奨金はありません) |
| アライグマ | ¥3,000 |
| 鳥類(カワウ・ハシブトカラス・ハシボソガラス・キジバト・ヒヨドリ・スズメなど) | ¥200(県、市による報奨金はありません) |
害獣駆除報奨金のもらい方ガイド

害獣駆除の報奨金を受け取るためにはいくつかの手続きが必要で、狩猟免許の取得から申請書の提出まで、順を追って進める必要があります。
ここでは、報奨金を確実に受け取るための具体的な手順を分かりやすく解説します。
1. 狩猟免許の取得
害獣を捕獲するには狩猟免許が必要です。免許は捕獲手段に応じて4種類に分かれています
- 網猟免許(網を使用)
- わな猟免許(罠を使用)
- 第一種銃猟免許(銃器を使用)
- 第二種銃猟免許(空気銃を使用)
狩猟免許は、筆記試験と技能試験に合格すれば取得できます。合格率は80~90%程度です。お住まいの都道府県で狩猟免許申請書を提出して試験を受けましょう。
2. 猟友会への入会(推奨)
免許取得後は、地元の猟友会に入会することをおすすめします。
入会のメリット
- 必要書類の作成・提出代行
- 駆除のための研修会参加
- 経験豊富な会員からの指導
- 狩猟用火薬の無許可譲受
3. 有害鳥獣捕獲許可の申請
害獣を捕獲する前に、市役所や町役場の農林振興課などで「有害鳥獣捕獲許可」を申請します。
許可なく捕獲すると、鳥獣保護法違反で処罰される可能性があります。
4. 捕獲の実施
許可されたエリア、期間、方法(罠など)で捕獲を行います。
5. 証拠の提出
捕獲した証拠を自治体に提出します。
証拠として必要なもの
- 捕獲した動物の写真
- 対象動物の耳や尾の切断した部分など
6. 申請書の提出
有害鳥獣捕獲報償金交付申請書を自治体に提出します。
7. 審査と報奨金の振込
自治体が内容を確認し、問題がなければ指定の口座に報奨金が振り込まれます。
全国各自治体の報奨金事例まとめ
害獣駆除の報奨金は、各自治体によって金額や対象動物が大きく異なります。地域の被害状況や予算によって独自の制度を設けているため、同じ動物を捕獲しても地域によって受け取れる金額に差が生じます。
ここでは、全国の主要な自治体における報奨金の具体的な事例をご紹介します。お住まいの地域や活動予定地域の制度を確認する際の参考にしてください。
福島県白河市の報奨金事例
| 対象鳥獣 | 報奨金額(1頭あたり) | 備考 |
| イノシシ | 23,500円 | |
| ニホンジカ | 23,500円 | |
| ハクビシン | 2,000円 | |
| カモシカ | 8,000円 | 錯誤捕獲により放獣した場合 |
栃木県鹿沼市の事例
| 対象鳥獣 | 区分 | 市の報奨金 | 合計(国+県+市) |
| イノシシ | 成獣 | 5,000円 | 16,000円 |
| イノシシ | 幼獣 | 5,000円 | 9,000円 |
| ニホンジカ | 成獣 | 5,000円 | 15,000円 |
| ニホンジカ | 幼獣 | 5,000円 | 8,000円 |
| ニホンザル | 成獣 | 10,000円 | 18,000円 |
| ニホンザル | 幼獣 | 10,000円 | 11,000円 |
| ハクビシン | - | - | 1,000円(国) |
| 鳥類 | - | - | 200円(国) |
千葉県君津市の事例
| 対象鳥獣 | 市・県 | 国 | 合計 | 備考 |
| サル(成獣) | ¥8,000 | ¥8,000 | ¥16,000 | |
| サル(幼獣) | ¥8,000 | ¥1,000 | ¥9,000 | 体重5kg未満の個体 |
| シカ(食肉) | ¥6,000 | ¥9,000 | ¥15,000 | |
| シカ(成獣) | ¥6,000 | ¥7,000 | ¥13,000 | |
| シカ(幼獣) | ¥6,000 | ¥1,000 | ¥7,000 | 後足の長さ30cm未満の個体 |
| イノシシ(食肉) | ¥6,000 | ¥9,000 | ¥15,000 | |
| イノシシ(成獣) | ¥6,000 | ¥8,000 | ¥14,000 | |
| イノシシ(幼獣) | ¥6,000 | ¥1,000 | ¥7,000 | 横縞のある個体 |
| キョン | ¥6,000 | ¥0 | ¥6,000 | |
| ハクビシン | ¥2,000 | ¥0 | ¥2,000 | |
| アライグマ | ¥2,000 | ¥0 | ¥2,000 | |
| タヌキ | ¥1,000 | ¥0 | ¥1,000 | |
| カラス | ¥1,000 | ¥0 | ¥1,000 |
静岡県島田市の事例
| 対象鳥獣 | 報償金の額 | 提出部位 |
| カモシカ | 1頭につき50,000円 | 生殖器、角及び前歯 |
| サル | 1頭につき30,000円 | 尾 |
| イノシシ | 1頭につき10,000円 | 尾 |
| ニホンジカ | 1頭につき10,000円 | 尾 |
| ノウサギ | 1羽につき3,000円 | 両耳 |
| ハクビシン タヌキ ヌートリア アナグマ | 1頭につき3,000円 | 尾 |
| カラス キジバト | 1羽につき500円 | 両脚 |
北海道浦河町の事例
| 対象鳥獣 | 奨励金の額 |
| エゾシカ・有効活用 | 11,000円/頭 |
| エゾシカ・焼却処理 | 10,000円/頭 |
| エゾシカ・幼獣 | 3,000円/頭 |
| アライグマ | 3,000円/頭 |
| キツネ | 3,000円/頭 |
| タヌキ | 3,000円/頭 |
| カラス | 700円/羽 |
| ヒグマ・駆除 | 30,000円/頭 |
| ヒグマ・出動 | 10,000円/日 |
| ヒグマ・罠の巡回 | 10,000円/月 |
高知県土佐清水市の事例
| 対象鳥獣 | 報償金(1頭) | 確認部位 |
| イノシシ | 6,000円 | 尾 |
| シカ | 8,000円 | 尾 |
| サル | 30,000円 | 尾 |
| カラス | 2,000円 | 両足 |
| ハクビシン | 2,000円 | 尾 |
熊本県菊池市の事例
| 対象鳥獣 | 交付額 |
| イノシシ | 1頭につき5,000円 |
| ノイヌ | 1頭につき5,000円 |
| カラス・ドバト | 1羽につき1,000円 |
| ニホンザル | 1頭につき30,000円 |
| シカ | 1頭につき8,000円 |
山口県岩国市の事例
岩国市のように特定の動物に限って報奨金を出している事例もあります。
山口県岩国市では、特定外来生物であるヌートリアとアライグマを対象に捕獲奨励金制度を設けています。
対象者
- 岩国市ヌートリア等捕獲従事者証を所持し、捕獲及び処分した者
- 岩国市有害鳥獣等捕獲許可証を所持し、捕獲及び処分した者
奨励金額
- ヌートリア、アライグマ1頭につき3,000円
なお、捕獲後の個体処分は捕獲者が行い、防除した日が属する年度の3月31日までに申請する必要があります(年度内に何回でも申請可能)。
害獣別で比較!害獣駆除の報奨金ランキング
選択された自治体の報奨金データから、対象鳥獣別の金額ランキングを作りました。
同じ害獣でも地域によって差が大きいことがわかります。
1位:カモシカ
- 50,000円 - 静岡県島田市
- 8,000円 - 福島県白河市(錯誤捕獲により放獣した場合)
2位:サル・ニホンザル
- 30,000円 - 高知県土佐清水市, 熊本県菊池市, 静岡県島田市
- 18,000円 - 栃木県鹿沼市(成獣・国+県+市合計)
- 16,000円 - 千葉県君津市(成獣・合計)
- 11,000円 - 栃木県鹿沼市(幼獣・国+県+市合計)
- 9,000円 - 千葉県君津市(幼獣・合計)
3位:イノシシ
- 23,500円 - 福島県白河市
- 16,000円 - 栃木県鹿沼市(成獣・国+県+市合計)
- 15,000円 - 千葉県君津市(食肉・合計)
- 14,000円 - 千葉県君津市(成獣・合計)
- 10,000円 - 静岡県島田市
- 9,000円 - 栃木県鹿沼市(幼獣・国+県+市合計)
- 7,000円 - 千葉県君津市(幼獣・合計)
- 6,000円 - 高知県土佐清水市
- 5,000円 - 熊本県菊池市
4位:ニホンジカ・シカ
- 23,500円 - 福島県白河市
- 15,000円 - 栃木県鹿沼市(成獣・国+県+市合計), 千葉県君津市(食肉・合計)
- 13,000円 - 千葉県君津市(成獣・合計)
- 11,000円 - 北海道浦河町(エゾシカ・有効活用)
- 10,000円 - 静岡県島田市, 北海道浦河町(エゾシカ・焼却処理)
- 8,000円 - 栃木県鹿沼市(幼獣・国+県+市合計), 高知県土佐清水市, 熊本県菊池市
- 7,000円 - 千葉県君津市(幼獣・合計)
- 3,000円 - 北海道浦河町(エゾシカ・幼獣)
5位:ヒグマ
- 30,000円 - 北海道浦河町(駆除)
- 10,000円 - 北海道浦河町(出動/日、罠の巡回/月)
6位:キョン
- 6,000円 - 千葉県君津市
7位:ノウサギ
- 3,000円 - 静岡県島田市
8位:ノイヌ
- 5,000円 - 熊本県菊池市
9位:ハクビシン・タヌキ・アナグマ・アライグマ・キツネ
- 3,000円 - 静岡県島田市(ハクビシン、タヌキ、ヌートリア、アナグマ), 北海道浦河町(アライグマ、キツネ、タヌキ)
- 2,000円 - 福島県白河市(ハクビシン), 千葉県君津市(ハクビシン、アライグマ), 高知県土佐清水市(ハクビシン、カラス)
- 1,000円 - 栃木県鹿沼市(ハクビシン・国のみ), 千葉県君津市(タヌキ)
10位:カラス・鳥類
- 2,000円 - 高知県土佐清水市
- 1,000円 - 千葉県君津市, 熊本県菊池市(カラス・ドバト)
- 700円 - 北海道浦河町
- 500円 - 静岡県島田市(カラス、キジバト)
- 200円 - 栃木県鹿沼市(鳥類・国のみ)
まとめ
害獣駆除の報奨金は自治体によって異なり、カモシカやサルなどの大型害獣には高額な報奨金が設定されています。しかしこのお金を受け取るには狩猟免許や捕獲許可が必要で、各自治体のルールに従う必要があります。
害獣駆除は専門知識と技術が必要で、特に大型害獣は危険を伴います。安全性と確実性を考えると、適切な許可を持つプロの駆除業者に依頼するのがスムーズと言えるでしょう。
害獣駆除でお悩みの方は駆除ザウルスへご相談ください。



